豊原駅 概要

豊原駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/17 22:53 UTC 版)

概要

栃木県と福島県の県境が近く、栃木県および関東地方では最北に位置する駅である。東北本線は川口駅京浜東北線列車のみ停車)から当駅までが大宮支社の管轄である。

歴史

1887年明治20年)7月16日日本鉄道黒磯駅から郡山駅までの開通に伴い日本鉄道の中間駅、豊原駅(とよはらえき)として開業した。当時黒磯から郡山までに、当駅のほかに白河駅矢吹駅須賀川駅が設置された。当駅は現在の位置よりも北東(白坂より)の県境に近い位置に置かれた。

開業からおよそ20年後の1906年(明治39年)11月には日本鉄道が国有化され、さらにその約3年後の1909年(明治42年)10月には線路名称の制定により秋葉原駅から上野駅をへて青森駅までが東北本線とされた。1920年(大正9年)11月には勾配などを避けるために、黒磯駅から白河駅までのルートを変更した。その一環として黒田原駅から白坂駅までがルート変更となり、当駅は現在地に移転した。このときの駅名は開業当初は現在と同じく豊原だった。

1907年(明治40年)8月1日樺太において開業した樺太庁鉄道樺太東線のウラジミロフカ駅が1908年(明治41年)4月1日豊原駅(現・ユジノサハリンスク駅)と改称し、また1920年に台湾台湾総督府鉄道部縦貫線葫蘆墩駅も和風地名である豊原駅と改称してから同名駅が複数あるという状況が続いていたため、1925年(大正14年)4月1日に下野豊原駅(しもづけとよはらえき)に改称となった。

1945年(昭和20年)、樺太の豊原駅へはソ連軍が侵攻し、また台湾は中華民国に接収されたため、当駅は1948年(昭和23年)8月1日に再び元の豊原駅(とよはらえき)に戻された。

1920年の移転時に建てられた駅舎が長らく使われてきたが、2018年(平成30年)8月より新駅舎の建設工事が進められ、2019年(平成31年)2月に完成、3月23日に完成記念式典が開催された[3][4]

年表

駅構造

島式ホーム1面2線を持つ地上駅である[1]。ホームへの移動は跨線橋を利用する。駅舎は2019年(平成31年)2月に完成した木造1階建て延べ床面積48平方メートルのもので、那須町の花であるリンドウをかたどった明かり取りが設けられている[12]

のりば

番線 路線 方向 行先
1 東北本線 上り 黒磯宇都宮方面
2 下り 白河福島方面

(出典:JR東日本:駅構内図


  1. ^ a b c d 『週刊 JR全駅・全車両基地』 13号 仙台駅・船岡駅・松島海岸駅ほか70駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2012年11月4日、20頁。 
  2. ^ a b c d e 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、398頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  3. ^ 関東最北の駅完成「春は新緑、秋は美しい紅葉」”. 読売新聞 (2019年3月26日). 2019年3月27日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g 町のJR駅シリーズVol.2 豊原駅の歴史に触れて」(PDF)『広報那須』第714号、2019年2月、8 - 9頁、2019年3月27日閲覧 
  5. ^ 「鉄道省告示第16号」『官報』1925年3月3日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  6. ^ 「運輸省告示第193号」『官報』1948年7月19日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  7. ^ 「駅舎改築工事が完成」『交通新聞』交通協力会、1976年1月23日、1面。
  8. ^ 「通報 ●福知山線石生駅ほか147駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報号外』日本国有鉄道総裁室文書課、1985年3月12日、15-16面。
  9. ^ a b 「JRが豊原駅舎建て替えを発表」『下野新聞』下野新聞社、2018年9月14日、3面。 朝刊
  10. ^ 「豊原駅の駅舎建て替え」『交通新聞』交通新聞社、2018年9月25日、1面。
  11. ^ JR豊原駅新駅舎完成セレモニー 長年の愛着込めた歌披露”. 産経新聞 (2019年4月1日). 2020年8月18日閲覧。
  12. ^ 豊原駅が新しく生まれ変わります” (PDF). 東日本旅客鉄道大宮支社 (2018年9月13日). 2019年3月27日閲覧。


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