西新
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/24 03:21 UTC 版)
語源
江戸時代、現在の中央区今川付近が「西町」と呼ばれていたのに対し、樋井川以西を「新西町」と呼んだことに由来する。これがいつしか逆転して「西新」になった。
歴史
1666年(寛文6年)、紅葉八幡宮が福岡藩第3代藩主黒田光之によって樋井川西岸の唐津街道沿いに移されたため、門前町として人家が並ぶようになる。1694年(元禄7年)には藩によって下級藩士の宅地が造成される。頭山満の生家も西新であった。1872年(明治5年)の区画制施行では城下町福岡と同じ第1大区となるも、1889年(明治22年)の市制・町村制施行の際に西新町、麁原(そはら)村が合併して早良郡西新町となる。
1891年-1892年頃より西新炭鉱の採掘が始まるも振るわず1900年(明治33年)に閉山。採掘は麁原炭鉱や鳥飼炭鉱に移った。同じ頃、1900年(明治33年)に修猷館が、1918年(大正7年)に西南学院が移転し文教地区の性格を帯びる。
1910年(明治43年)には西新町内に電車駅が開業。1925年(大正14年)には北九州鉄道西新町駅(のち国鉄西新駅、1983年3月21日限りで廃止)も開業。それに伴い商業地区としても活気づく。
1945年(昭和20年)の福岡大空襲ではさほど被害を受けず、戦後は住宅が激増した。
人口
西新一丁目から七丁目までを合わせた人口の推移を福岡市の住民基本台帳(公称町別)[3]に基づき示す(単位:人)。集計時点は各年9月末現在である。
- 2001年(平成13年):9,467
- 2002年(平成14年):9,603
- 2003年(平成15年):9,778
- 2004年(平成16年):9,792
- 2005年(平成17年):10,264
- 2006年(平成18年):10,472
- 2007年(平成19年):10,809
- 2008年(平成20年):10,799
- 2009年(平成21年):10,664
- 2010年(平成22年):10,780
- 2011年(平成23年):11,145
- 2012年(平成24年):11,263
- 2013年(平成25年):11,315
- 2014年(平成26年):11,346
- 2015年(平成27年):11,422
- 2016年(平成28年):11,442
- 2017年(平成29年):11,664
- 2018年(平成30年):11,920
- 2019年(令和元年):12,115
- 2020年(令和2年):12,061
- 2021年(令和3年):12,570
- 2022年(令和4年):12,500
交通
道路
主な幹線道路は次の通り。
- 主な幹線道路の写真
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明治通り(新今川橋東交差点付近)
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早良街道(脇山口交差点付近)
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城南線(西新交差点付近)
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鳥飼藤崎線(城西3丁目交差点付近、福岡市早良区、左:祖原、右:西新)
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鳥飼藤崎線(城西3丁目交差点付近、福岡市早良区、左:西新、右:城西)
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鳥飼藤崎線(城西一丁目交差点の東側、左:西新、右:城西)
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鳥飼藤崎線(城西一丁目交差点の西側、左:城西、右:西新)
鉄道
鉄道については、福岡市交通局が運営する地下鉄が地区の北側に通っており、町内に次の駅がある。
なお、かつて西鉄福岡市内線貫線・城南線が通っていたが、1975年(昭和50年)に廃止された。1983年(昭和58年)に廃止となった筑肥線西新駅は西新地区から約1km離れた昭代三丁目にあった。
バス
バスについては、西日本鉄道株式会社が運営する西鉄バスが運行しており、次の停留所がある。
- よかトピア通り沿い:西南中高前 - 博物館南口
- 明治通り沿い:西新一丁目(西行きのみ) - 西新駅 - 西新商店街前(平日・土曜朝、東行きのみ) - 修猷館前 - 防塁前
- 城南線沿い:西新四丁目 - 西新駅/修猷館前
- 西新通り沿い:西南中高前 - 西南大学前 - 西新駅/脇山口
- 早良街道沿い:西新駅/西南大学前 - 脇山口
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百道浜 | 百道浜 | 地行浜 | ![]() |
百道 高取 |
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地行 今川 | ||
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昭代 | 祖原・城西 | 鳥飼 |
注釈
- ^ 百道浜及び地行浜を合わせた区域をいう。
- ^ 福岡市出身のグラフィックデザイナー、西島伊三雄がデザインしたものである。
- ^ 曙一丁目3-26(早良市民プールの隣)、西新保育園のホームページ http://nishijin-nursery.ed.jp/ 参照]
- ^ 所在地は西新一丁目1番35号。救急告示病院、福岡県災害拠点病院等に指定されている総合病院
- ^ 所在地は西新二丁目10-5。
- ^ 西新七丁目13-1に福岡市市立幼稚園連盟が置かれる。
- ^ 所在地:西新一丁目8番36号北緯33度35分3.5秒 東経130度21分43.6秒 / 北緯33.584306度 東経130.362111度、用途:変電所、管理者:九州電力送配電株式会社
- ^ 所在地:西新一丁目8北緯33度35分3.6秒 東経130度21分41.8秒 / 北緯33.584333度 東経130.361611度、公園種別:街区公園、面積:1,288m2、開園年度:1972、通称:「オレンジ通り公園」、[9]。西新公園は1898年(明治31年)に設置された行政官庁早良郡役所の跡地である。1896年(明治29年)、福岡県下で郡制が施行され、早良郡を含む19群が置かれた。早良郡役所は当初、西新町の新屋敷に設置され、1898年(明治31年)にこの地(当時の同町片原町)に移転新築された。1922年(大正11年)、西新町は福岡市に編入されたが、その後もしばらくの間、郡役所の敷地として利用されていたとされている。1923年(大正12年)に郡制は廃止され、1975年(昭和50年)には地名としての早良郡もなくなったが、「早良」の名は区名、町名として今も残っている[10]。
- ^ 所在地:西新二丁目10、公園種別:都市緑地、面積:620m2、開園年度:1978、[9]
- ^ 所在地:西新六丁目6北緯33度35分12.0秒 東経130度21分12.8秒 / 北緯33.586667度 東経130.353556度、公園種別:都市緑地、面積:1,623m2、開園年度:1996、[9]
- ^ 所在地:西新六丁目10北緯33度35分16.7秒 東経130度21分21.2秒 / 北緯33.587972度 東経130.355889度、公園種別:都市緑地、面積:164m2、開園年度:1993、[9]、参考:「サザエさん」発案の地
- ^ 閉館した西新エルモールプラリバの跡地に、再開発で建てた新施設を、請け負った東京建物が名称決定(2019年7月開業)。
- ^ 旧・イオン西新店
- ^ 当該建築物2階にあるヤマハ西新センターはヤマハ音楽振興会直営店である。2020年現在は全国に2箇所しかないヤマハ音楽振興会直営店(もう1つは東京にある)である。なお、福岡市内にある他のヤマハ音楽教室はヤマハ系列の関連会社運営か地元企業によるフランチャイズ店舗である。[11]
- ^ 市道西新7号線の途中から西へ向かう私道の階段から境内北緯33度34分52.8秒 東経130度21分20.0秒 / 北緯33.581333度 東経130.355556度に入るため車両は入れない。国税庁の法人番号は9290005000487である。
- ^ 所在地:北緯33度34分53.04秒 東経130度21分19.58秒 / 北緯33.5814000度 東経130.3554389度。この表示には次のように記されている。「旧黒田藩窯高取焼東皿山窯跡 黒田藩御用窯東皿山窯跡が、この宮地嶽神社附近にあった。(実際には、ここより約百メートルほど西側一帯にあったと思われる。)四代黒田綱政は、宝永五年(一七〇八年)に小石原から陶工を選んで、福岡城下の西、麁原(そはら)村に開窯させた。これを『東皿山』と呼んでいる。陶工は西皿山に居住し、交代で、この東皿山に製成ならびに焼成に来ていた。この東皿山は、黒田藩の御庭焼として隆盛をきわめ、主として茶入、茶碗、置物など薄手の遠州好みの製品を作陶していたが、その製品は、幕府及び諸侯への贈答用に限られていた。なお西皿山(西区高取一丁目)では、現在も引き続き製陶されている。 昭和五十三年三月 東皿山窯跡保存会 福岡市教育委員会」
出典
- ^ 福岡市. “福岡市区の設置等に関する条例”. 2022年10月29日閲覧。→別表第1
- ^ [https://www.city.fukuoka.lg.jp/soki/tokeichosa/shisei/toukei/kokusei/H27_kokuchou/Census2015_jinkoutoukihon.html 平成27年(2015年)国勢調査の結果「公称町別面積及び人口密度」より
- ^ a b 住民基本台帳 男女別人口及び世帯数・公称町別世帯数及び人口、2022年8月8日閲覧。
- ^ 日本郵便株式会社. “郵便局”. 2023年3月24日閲覧。→「郵便番号を調べる」→キーワード検索等
- ^ 道路下水道局計画部河川計画課. “福岡市の河川概要”. 福岡市. 2022年8月9日閲覧。より「河川図」参照
- ^ 国土交通省地価公示・都道府県地価調査
- ^ 福岡市都市計画マスタープラン
- ^ 福岡市のWEBページ「地区計画決定状況一覧」の「早良区」→「再13」
- ^ a b c d “公園等検索”. 公益財団法人福岡市緑のまりづくり協会. 2022年6月24日閲覧。
- ^ 福岡市早良区役所『早良郡役所跡地(公園内の説明版より)』(レポート)。
- ^ ヤマハ西新センター - ヤマハ音楽振興会、2020年5月19日閲覧。
- ^ a b 当金庫について-ごあいさつ(福岡信用金庫)、2012年2月25日閲覧。
- ^ 西新駅に「サザエさん」の陶板を設置 - 福岡市早良区役所、2015年2月2日
- ^ 「サザエさん商店街通り」開通記念行事のお知らせ - 西新商店街、2017年1月23日
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