新台湾ドル 新台湾ドルの概要

新台湾ドル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/14 15:53 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
新台湾ドル
新臺幣 / 新台幣
蔣渭水先生紀念10ドル
ISO 4217
コード
TWD
中央銀行中華民国中央銀行
 ウェブサイトwww.cbc.gov.tw
使用
国・地域
中華民国台湾
インフレ率0.54%
 情報源中華民国中央銀行, 2019年推計値
 指数CPI
補助単位
 1/10
 1/100
計算上のみで、硬貨・紙幣ともに発行されていない。
通貨記号$ / NT$
通称
 角
硬貨
 広く流通$1, $5, $10, $50
 流通は稀$0.5, $20
紙幣
 広く流通$100, $500, $1000
 流通は稀$200, $2000
紙幣製造中央印製廠
 ウェブサイトwww.cepp.gov.tw
硬貨鋳造中央造幣廠
 ウェブサイトwww.cmc.gov.tw
新台湾ドル
各種表記
繁体字 新臺幣
簡体字 新台币
拼音 Xīntáibì
注音符号 ㄒㄧㄣ ㄊㄞˊ ㄅㄧˋ
台湾語白話字 Sin-tâi-phiò(新台票)
英文 New Taiwan dollar
テンプレートを表示

概要

通貨の基本単位は(Yuán、円)であるが一般的には(中国語音同)と省略することが多い。補助通貨単位としてがあり、1圓=10角、1角=10分となっている。なお北京語では(kuài)、(máo)及び台湾語kho·)と置き換える事が多く、特に口語の分野において顕著である。

目下発行されている硬貨は、5角、1元、5元、10元、20元、50元の6種類、紙幣は100元、200元、500元、1000元、2000元の5種類がある。現在発行されている硬貨の最小額面は5角なので、分は現金の単位としては使われていない。

歴史

旧台幣及び各新台幣の概況
旧台幣
第1次縦型新台幣
第2次縦型新台幣
第3次縦型新台幣
第4次縦型新台幣
金門馬祖大陳専用紙幣
第1次横型新台幣
第2次横型新台幣
第3次横型新台幣
第4次横型新台幣
第5次横型新台幣
硬幣

地域通貨

旧台幣1元紙幣

新台幣の前身は1946年民国35年=昭和21年)5月22日より発行された旧台幣であり、当初は期間を限定した貨幣として発行が計画され、日本政府が発行した台湾銀行券と国民政府の台幣を一対一で交換するための性格を有していた。当時の中国大陸は国共内戦の影響もあり金融が不安定であり、大陸で使用されていた法幣金圓券を使用することなく、別に独立した通貨を発行する必要があった。

新台幣発行の要因として、1948年(民国37年)に上海において発生した金融危機の影響を受け、旧台幣も暴落、急激な物価上昇を招いたためとされているが、別に中華民国による台湾接収直後から、中国国民党が台湾島内の民生物資を大陸に移送し国共内戦での戦時物資に充当したため、商品の不足により台湾でのインフレーションが発生したためとする説もある。

1949年(民国38年)6月15日、台湾省政府は「台湾省幣制改革法案」、「新台幣発行弁法」を布告、40,000旧台湾ドル=1新台湾ドルとするデノミネーションを実施し、新台幣を正式に発行した。しかし中国大陸において、中央銀行中国銀行交通銀行中国農民銀行の各行が発行していた紙幣(銀圓券)とは異なり、旧台幣及び新台幣は国幣(国家の正式通貨)ではなく、「台湾省地域」において限定的に法定通貨(法幣)として流通する「地域通貨」という位置づけであった。

当初は地域通貨として出発した新台幣であったが、国民政府が台湾に移転するとその性格に変化が生じた。1950年(民国39年)6月21日、行政院は中華民国は銀本位制を堅持する事を表明、同時に同年7月1日を以って経理作業に新台幣を使用することを決定、銀元と新台幣の交換比率も1949年12月29日時点の3:1で固定することを定めた。1956年(民国45年)8月29日、司法院大法官第63号解釈により、新台幣は地域通貨であるが、その偽造においては通貨偽造の刑法規定を適用する見解を示している。

なお国共対立の最前線にあり戦地として軍政の敷かれた金門馬祖・大陳島に関しては、その特殊な環境を考慮し新台幣金門、馬祖、大陳流通券が別に発行された。大陳島については1955年(民国44年)に支配権を喪失し、金門・馬祖については2002年(民国91年)7月1日付で台湾本島と同じ中華民国中央銀行券に統合、専用紙幣の発行・流通が正式に停止された。

準正式通貨

1961年(民国50年)7月1日、中央銀行は台湾において復興され、「中央銀行在台湾地区委託台湾銀行発行新台幣弁法」の規定により、新台幣は中央銀行より台湾銀行に委託されて発行されることとなった。紙幣上に「台湾銀行」と表記され、その地位は正式通貨に準じたものとして1970年(民国59年)12月21日より発行された。

正式通貨

1992年(民国81年)、行政院は「銀元及銀元兌換券発行弁法」を廃止し、それまで正式通貨として定められた銀圓発行の法的根拠を失った。そして新台幣を正式通貨に定めるべく、2000年(民国89年)7月1日に「中央銀行発行新台幣弁法」を施行した。台湾銀行への委託を停止し、中央銀行により発行されることとなった。「中央銀行」の表記が入った紙幣は、2000年7月3日に1000元、同年12月15日に500元、2001年7月2日に100元、2002年1月2日に200元、同年7月1日に2000元が発行された。

2002年(民国91年)6月30日には「中央銀行在台湾地区委託台湾銀行発行新台幣弁法」を廃止、1年後の2003年(民国92年)6月30日をもって台湾銀行により発行された新台幣の流通が停止された。なお台湾銀行券は台湾銀行で交換することができる。

500元と1000元紙幣は2005年(民国94年)7月20日に新様式に改版され、偽造防止のためのホログラムのないものは2007年(民国96年)7月31日限りで流通停止となり、上記の台湾銀行券と同様に台湾銀行窓口で交換しなければならない。

通貨の一覧

1000元及び500元紙幣は2005年7月20日に改版が行われ、それまで2000元紙幣にのみ使用されていたホログラムが採用され、500元は濃い色相に変更された。

50元及び新10元硬貨には、偽造防止技術の一つとして潜像が施されている。

各紙幣と、50元・20元・新10元硬貨には、視覚障害者が触覚で容易に金種を識別できるように識別マークが施されている。

現在10元硬貨は、新旧両方の図柄の硬貨が混在して流通している。

現在流通している硬貨
画像 データ 鋳造・発行
直径 重さ 組成 絵柄 鋳造 発行
5角(12元) 18 mm 3 g 97%
2.5% 亜鉛
0.5% スズ
梅の花 1981年
(民国70年) -
1981年12月8日[1] -
1元 20 mm 3.8 g 92% 銅
6% ニッケル
2% アルミニウム
蔣介石の肖像 1981年12月8日[1] -
5元 22 mm 4.4 g 白銅(75% 銅/25% ニッケル) 蔣介石の肖像 1981年
(民国70年) -
1981年12月8日[1] -
10元 26 mm 7.5 g 蔣介石の肖像
[2] 孫文の肖像 2011年
(民国100年) -
2011年1月11日[1] -
[3] 20元 26.85 mm 8.5 g 外枠:アルミニウム青銅(92% 銅/6% アルミニウム/2% ニッケル)
中央:白銅(75% 銅/25% ニッケル)
霧社事件の首謀者、モーナ・ルダオの肖像 2001年
(民国90年) -
2001年7月9日 -
[4] 50元 28 mm 10 g アルミニウム青銅(92% 銅/6% アルミニウム/2% ニッケル) 孫文の肖像 2002
(民国91年) -
2002年4月26日[5] -
現在流通している紙幣[6]
画像(リンク) 大きさ 説明 印刷・発行 補足情報
表面 裏面 透かし 印刷 発行 発行停止
[7] 100元 145 × 70 mm 孫文肖像

礼記』礼運篇、大同章

中山楼 梅の花、数字の「100」 2000年
(民国89年) -
2001年7月2日 -
[8] 200元 150 × 70 mm 蒋介石肖像

土地改革と義務教育のイメージ

中華民国総統府 蘭の花、数字の「200」 2001年
(民国90年) -
2002年1月2日 -
[9] 500元 155 × 70 mm ユース野球チーム タイワンジカ(台湾梅花鹿)と大霸尖山 、数字の「500」 2000年
(民国89年) -
2000年12月15日 - 2007年8月1日 ホログラムなし
2004年
(民国93年) -
2005年7月20日 - ホログラムあり
[10] 1000元 160 × 70 mm 初等教育のイメージ
(1999年発行のものにはエラーあり[11][12])
ミカドキジ玉山 菊の花、数字の「1000」 1999年
(民国88年) -
2000年7月3日 - 2007年8月1日 ホログラムなし
2004年
(民国93年) -
2005年7月20日 - ホログラムあり
[13] 2000元 165 × 70 mm FORMOSAT-1

科学技術のイメージ

タイワンマス南湖大山 、数字の「2000」 2001年
(民国90年) -
2002年7月1日 - ホログラムあり

なお、2,000元紙幣、200元紙幣、20元硬貨、5角硬貨はあまり流通していない。その詳細は次の通り。

  • 日本の2000円紙幣と同様に、2の付く2000元紙幣、200元紙幣、20元硬貨は利用されることが少なく、特に2000元紙幣は出金対応しているATMが少ないことと、偽札を心配するためにほとんど使われる事はない。また、2000元紙幣のみならず、200元紙幣の受け取りを拒否する商店も存在する。
  • 現在発行中の最小額面の硬貨である5角硬貨も発行量が少なく、実際に使用される場面はほとんど無い。通常の現金取引で用いられる最小単位は1元であり、例えば3.5元の切手は四捨五入により1枚4元で販売され、2枚の場合は7元と計算され、銀行利息も四捨五入で1元単位で計算される。必要に応じて5角の使用も可能であるが、法律により1回の使用上限は100枚までと定められている。
  • かつては2角および1角の硬貨も発行されていたが、これらは現在でも法的には有効であるものの、現在これらが使われることは事実上皆無となっている。

  1. ^ a b c d Archived copy”. 2008年12月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年1月30日閲覧。 中央銀行發行之貨幣及偵偽鈔辨識
  2. ^ NT$10”. Central Bank of the Republic of China (Taiwan). 2010年12月19日閲覧。
  3. ^ NT$20”. Central Bank of the Republic of China (Taiwan). 2020年12月19日閲覧。
  4. ^ NT$50”. Central Bank of the Republic of China (Taiwan). 2020年12月19日閲覧。
  5. ^ 郭文平 (2007年4月25日) (Chinese). 自由時報. http://www.libertytimes.com.tw/2007/new/apl/25/today-c4.htm+2007年11月26日閲覧。 [リンク切れ]
  6. ^ Banknotes in Circulation”. Central Bank of the Republic of China (Taiwan). 2020年12月19日閲覧。
  7. ^ NT$100 Banknote”. Central Bank of the Republic of China (Taiwan). 2020年12月19日閲覧。
  8. ^ NT$200 Banknote”. Central Bank of the Republic of China (Taiwan). 2020年12月19日閲覧。
  9. ^ NT$500 Banknote”. Central Bank of the Republic of China (Taiwan). 2020年12月19日閲覧。
  10. ^ NT$1,000 Banknote”. Central Bank of the Republic of China (Taiwan). 2020年12月19日閲覧。
  11. ^ Commons:Category:Taiwan $1000 banknote 1999 edition
  12. ^ Taiwan's 1999 $1000 bill globe reversed
  13. ^ NT$2,000 Banknote”. Central Bank of the Republic of China (Taiwan). 2020年12月19日閲覧。


「新台湾ドル」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「新台湾ドル」の関連用語

新台湾ドルのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



新台湾ドルのページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの新台湾ドル (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2022 GRAS Group, Inc.RSS