展望車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/04 06:14 UTC 版)
1980年代以降の展開
1980年代になり、12系等の通常型客車から側面ガラス窓・外板の一部を取り払った車両や、貨車や電車を改装した車両が投入されるようになった。ジョイフルトレインのように大きく手が加えられたものや、トロッコ列車のような素朴なものもこの頃から運行されるようになっている。詳細については、各列車の項目を参照されたい。
12系・14系客車改造
ジョイフルトレイン
お座敷列車(ナコ座)を除き密閉式展望車で、乗務員室側を編成中央に方向転換されているのが共通している。
- 1983年
- 14系サロンエクスプレス東京
- 1997年に「ゆとり」に再改造された。
- 14系サロンカーなにわ
- 2023年現在、この中では唯一運行している。
- 12系お座敷列車(ナコ座)
- この中では唯一の開放式。
- 14系サロンエクスプレス東京
- 1985年
- 12系ゆうゆうサロン岡山
- 1986年
- 1987年
- 14系スーパーエクスプレスレインボー
- 12系オリエントサルーン
- 12系ユーロライナー
- 12系あすか
- 12系パノラマライナーサザンクロス
- 1988年
- 14系リゾート&シュプール用改造車
- オハフ15 201 - 203の3両が改造された。
- 14系リゾート&シュプール用改造車
- 1993年
- 1994年
- 1995年
- 14系浪漫
SLやまぐち号向け改造
- 1988年 - オハフ13 701
- 小郡(現・新山口)方先頭の1号車。開放式で、オハフ13 59から改造された。
- 2003年 - オハ12 703
- 津和野方5号車。1988年にオハ12 229から改造された当初は展望車でなかったが、オハフ13 701の方向転換を省略するために密閉式展望車に改造された。
後述する35系4000番台に置き換えられ、2017年に運行を終了。大井川鐵道に譲渡された。
SLばんえつ物語向け改造
すべて密閉式である。
- 2000年 - オハ12 1701
- 4号車。スハフ12 160の車体を新製した。乗車定員は0人となっている。
- 2013年 - スロフ12 102
- 新津方先頭の7号車。スハフ12 102の車体を新製した。
- 2014年 - スハフ12 101
- 会津若松方先頭の1号車。車番に変更はないものの、先述したジョイフルトレインと同様、乗務員室側を編成中央に方向転換されている。
SL大樹向け改造
50系客車改造
- 1987年
- アイランドエクスプレス四国 - オロフ50 1・2
- 開放式。オハフ50 2376・2377から改造された。
- アイランドエクスプレス四国 - オロフ50 1・2
- 1988年
- ノスタルジックビュートレイン - オハフ50 2501・2502
- 開放式。オハフ50 2162・2163から改造された。
- SLあそBOY - オハフ50 701・702
- 密閉式。オハフ50 39・40から改造された。2009年にはSL人吉用として再改造された。
- ノスタルジックビュートレイン - オハフ50 2501・2502
- 1989年
- ノロッコ号 - オクハテ510 1・2
- 密閉式。オハフ51 4・58から改造された。JR発足以降初めて客車記号に「テ」が与えられた。
- ノロッコ号 - オクハテ510 1・2
電車・貨車改造
新造
- 1999年
- 2013年
- 77系7000番台 - マイ77 7001・マイネフ77 7007
- どちらも密閉式である。機関車の次に連結されている場合が多い1号車のマイ77 7001は「ラウンジカー」、最後尾を想定した7号車のマイネフ77 7007は「DXスイート」となっている。
- 77系7000番台 - マイ77 7001・マイネフ77 7007
- 2017年
- 「SLやまぐち号」35系4000番台 - オロテ35 4001・スハテ35 4001
- 12系客車の置き換え用として新製された。どちらも開放式である。オロテ35 4001は新山口方先頭の1号車に、スハテ35 4001は津和野方先頭の5号車に連結されている。
- 「SLやまぐち号」35系4000番台 - オロテ35 4001・スハテ35 4001
注釈
- ^ もしこの計画が実現していた場合は密閉式のスイテ30形が東海道線特急に使用され、山陽線特急にはマイテ39形が転用されていたかもしれないともいわれている。
- ^ 「アルファコンチネンタルエクスプレス」「フラノエクスプレス」「トマムサホロエクスプレス」 「サロンエクスプレスアルカディア(後・Kenji)」「リゾートライナー」「ゆぅトピア」「ゴールデンエクスプレスアストル」「スーパーサルーンゆめじ」「リゾートサルーン・フェスタ」「エーデル丹後・鳥取・北近畿」もハイデッカー展望車であった。
- ^ 加えて小田急20000形はハイデッカー構造とされた。
- ^ 2012年をもって「あさぎり」からは撤退し、両者とも富士急行の「フジサン特急」に転用された。
出典
- ^ 『朝日新聞』朝刊2009年1月19日1・4面
- ^ “About Our Train”. ナパバレー・ワイントレイン. 2015年3月10日閲覧。
- ^ 「展望車特別急行に連結」国民新聞明治45年5月23日 『新聞集成明治編年史. 第十四卷』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)
- ^ 以上戦後の変遷は、星晃「1等展望車変遷記」(『回想の旅客車』下巻、交友社、1985年、pp.270 - 283・学研、2008年、復刻版pp.96 - 109)による。
- ^ 京都鉄道博物館「マイテ49形」収蔵へ:豪華展望列車 乗り納め『毎日新聞』夕刊2022年10月7日(社会面)2022年10月17日閲覧
- 1 展望車とは
- 2 展望車の概要
- 3 国鉄・JRの客車
- 4 1980年代以降の展開
- 5 電車・気動車
- 6 脚注
- 展望車のページへのリンク