吐噶喇列島
吐噶喇列島
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 08:40 UTC 版)
吐噶喇列島は鹿児島県十島村に帰属する島嶼群である。全長約320kmに及び、琉球弧内弧の火山島が列をなす。霧島火山帯に含まれ、その内硫黄島・竹島からトカラ列島を経て、沖縄県最北端の硫黄鳥島までをトカラ火山島列といわれる。トカラ列島は第四紀に形成した新期火山島列と、第三紀に噴火し火山地形の原型を留めていない旧期火山島列に大別される。旧期火山島列は新期火山島列よりも大陸側に位置する。 旧期火山列は安山岩質の火山島で構成されるが、中には宝島や小宝島のようにサンゴ礁由来の地形が発達している島もある。臥蛇島や平島は島の一部を囲む急で険しい断崖もあれば、平坦で緩やかな傾斜面を有する場所も存在する。また宝島と小宝島は約2,500年前に発生した大地震による隆起運動が認められ、宝島は約3m、小宝島は最大8mも上昇したことが判明した。霧島火山帯という活発な火山帯、トカラ構造海峡、沖縄トラフの拡大等と多くの要因が挙げられる。 新期火山列に属する火山島は海面下約500mの海底から山体を成し、海抜979mの御岳を持つ中之島は海底からの比高が約1,500mに達する。口之島は2箇所のカルデラが分布し、その内比較的新しく形成されたカルデラ内に3つの中央火口丘が存在する。このカルデラは島南東部に位置し、長径2.5kmの楕円形を有し、外輪山の原型を保っている。中央火口丘はいずれも溶岩ドームで、その一つの燃岳には噴気活動が見受けられる。諏訪之瀬島は、霧島火山帯の桜島とともに非常に活発な火山活動を行う。過去200年間で少なくとも8回の噴火が認められ、スコリアと溶岩を大量に噴出している。1813年頃(文化年間)にスコリアは集落地に厚さ50cm以上堆積し、当時の住民は島外への避難を余儀なくされた。
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