薩摩汁とは? わかりやすく解説

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さつま‐じる【×薩摩汁】

読み方:さつまじる

鶏肉豚肉大根・ごぼう・里芋こんにゃくなどを煮込んだ味噌汁またはすまし汁鹿児島郷土料理全国広まった。《 冬》


薩摩汁

読み方:サツマジル(satsumajiru)

鹿児島地方独特の料理

季節

分類 人事


薩摩汁

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/02 10:22 UTC 版)

薩摩汁(さつまじる)は、鶏肉豚肉などを使う、入りの味噌汁豚汁の原型ともいう[1]

名称は、「サツマイモのはいった汁」ではなく、鹿児島県郷土料理であることからきた。ゆえに旧海軍では鹿児島汁とも言った[2][3]

江戸時代の日本では基本的に肉食の習慣がなかったが、例外的に鹿児島地方だけは肉食をしており、などの汁料理があった。江戸時代薩摩藩では薩摩鶏による闘鶏が盛んだった[4]。闘鶏の際に負けた鶏を殺して食べたのが薩摩汁の始まりとされる[4][5]鶏肉ダイコンサツマイモゴボウネギといった季節の野菜と煮て味噌汁にする[4]

明治時代になると政府は肉食を奨励し、肉入り味噌汁は「薩摩汁」の名称で明治陸軍の公式調理マニュアルである『軍隊調理法』(明治43年)に記載され、全国の兵士が食するようになった。除隊した兵士たちが地元に豚汁を伝え、明治末には日本中の一般家庭にも普及した。

『軍隊調理法』の89頁に記載されているレシピでは「甘藷里芋」が材料に指定されているが、復刻された『海軍割烹術参考書』26頁記載のレシピではサツマイモは使用されない。また、『軍隊調理法』では使用する肉について、豚や鳥の他、ウサギ肉や羊肉でもよいと記されている。今日では薩摩鶏が入手困難であることから、豚肉を用いることが多い[4]。鶏肉は骨付きを用いるのが本式であるが、骨付きでなければならないわけでもない[6]

脚注

  1. ^ 食の源流探訪 豚汁
  2. ^ 広辞苑
  3. ^ 『海軍主計兵調理術教科書』
  4. ^ a b c d 『かごしま検定: 鹿児島観光・文化検定公式テキストブック』図書出版 南方新社、2005年、111頁。ISBN 9784861240713 
  5. ^ 川越政則『南日本文化史』北山書房、1950年、268頁。 
  6. ^ 剣見﨑聡美『1杯で確実に健康力アップ! みそ汁レシピ100』主婦の友社、2013年、95頁。 ISBN 9784072933213 

関連項目


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