プルドーベイ油田
【英】: prudhoe bay oilfield
米国・アラスカ州、ブルックス山脈北麓から北極海沿岸にかけて広がる「北極スロープ」最北部の永久凍土帯に位置する、米国で最大かつ北米大陸で最大の油田。 1968 年に ARCO 社(その後現在の操業会社である BP に吸収合併された)によって発見され、アラスカ南岸ヴァルディーズ港までのパイプライン(TAPS、口径48 インチ、長さ 1,283km )の完成をまって、1977 年に生産が開始された。 地質区としては北極スロープ盆地(安定縁辺盆地)に属し、集油形態は背斜構造と層位封塞の複合トラップ、集油面積は約 500km2 。主油層は二畳紀~三畳紀のサドルロチット層の砂岩で、深さは 2,000 ~ 3,000m 。究極可採埋蔵量は、油 120 億バレル、ガス 20 兆立方フィートという数値が公表されている。原油性状は、比重 27.5°API、イオウ分 1.12 %。 産油量は、1980 年頃に 150 万バレル/日前後の高水準にあったあとに減退し、1990 年代以降は 70 ~ 90 万バレル/日ないしはそれ以下で推移している模様。累計生産量は発表されていないが、上記の究極可採埋蔵量をすでに超えている(埋蔵量成長)ようで、2000 年に 150 億バレルに達したとの記事もある。 主文献『ペトロテック』2 巻 6 号(1979)、“Giant Fields 1968-78”(1980)、『世界の大油田』(1984)、『石油地質・探鉱用語集』(1989) (齊藤 隆、2006 年 8 月) |

プルドーベイ油田
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プルドーベイ油田 | |
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プルドーベイ油田の位置 | |
国 | アメリカ合衆国 |
地域 | アラスカ北極圏 |
陸上/海上 | onshore |
座標 | 北緯70度18分24秒 西経148度43分57秒 / 北緯70.30667度 西経148.73250度座標: 北緯70度18分24秒 西経148度43分57秒 / 北緯70.30667度 西経148.73250度 |
運営者 | BP |
共同運営 | BP, ExxonMobil, コノコフィリップス・アラスカ |
開発史 | |
発見 | March 12, 1968 by ARCO and Exxon's Prudhoe Bay State #1 well |
生産開始 | June 20, 1977 |
生産最盛期 | 1日平均150万バレル |
最盛期年 | 1988 |
生産 | |
推定原油埋蔵量 | 25,000 百万バレル (~3.4×109 t) |
地層 | サドルロチット層(Sadlerochit) |
プルドーベイ油田(プルドーベイゆでん、英語: Prudhoe Bay Oil Field)とはアメリカ合衆国のアラスカ州北部、北極海(ボーフォート海)の沿岸、ノーススロープ郡に位置する油田である。同国最大の油田であり[1]、アンカレッジから650マイル、北極点から1200マイルのところにある。
1960年代に石油探査が開始され、1968年にARCOが発見、採掘開始は1977年[1][2]。原始埋蔵量は推定250億バレル[3]、2005年までに130億バレルが採掘された。現在BPが中心となり、ExxonMobil、ConocoPhillipsと共に操業。残存埋蔵量は20億バレルと見込まれる。
パイプライン
北極海が凍ってしまうので南部のアンカレッジ付近まで原油を輸送するトランス・アラスカ・パイプラインを1977年に完成。パイプラインは生態系保護、永久凍土の保護のために地表から浮かして通っている。2006年の3月に油田付近で油漏れを見つけたBPは腐食した管を交換するため油田生産とパイプライン操業を停止した。その後、操業再開したが2007年夏に油田付近のパイプで小規模な漏れが発生した。
油田の将来
同油田は1979年に最大150万バレル/日を生産[3]、47万バレル/日(2005年)まで減少している。
関連項目
脚注
- ^ a b “プルドーベイ油田/石油・天然ガス用語辞典”. 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構. 2017年6月25日閲覧。
- ^ Joel K. Bourne, Jr./訳 高野夏美 (2015年2月13日). “アラスカの石油開発に大統領が「待った」”. ナショナルジオグラフィック. 2017年6月25日閲覧。
- ^ a b BP (2004年). “Fact Sheet Prudhoe Bay”. 2017年6月25日閲覧。
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