…すら

デジタル大辞泉

すら

［副助］名詞、活用語の連体形、副詞、助詞などに付く。

１ 極端な事を例としてあげ、他を類推させる意を表す。さえ。でも。…でさえ。「子供で—計算できる」「手紙—満足に書けない」

「言(こと)問はぬ木—妹(いも)と兄(せ)とありといふをただ独り子にあるが苦しさ」〈万・一〇〇七〉

２ 「すら」を伴う語からは、ふつう、考えられない、またはあってはならないようなことが起こる意を表す。でも。…なのに。

「しなざかる越を治めに出でて来しますら我—世の中の常しなければうちなびき床に臥(こ)い伏し痛けくの日に異に増せば」〈万・三九六九〉

[補説] 「すら」は上代に多く用いられ、中古以降は主に歌や漢文訓読文に使われる程度にすぎず、「だに」さらには「さへ」にとって代わられた。中古の末ごろには「そら」という形も用いられている。なお、現代語では「さえ」と同じように使用されるが、「さえ」のほうが一般的で、「すら」の使用は少ない。

スラ【Lucius Cornelius Sulla】

読み方：すら

［前138〜前78］古代ローマの軍人・政治家。マリウスの部将としてユグルタ戦で功を立てたが、のち、ミトリダテスの乱討伐の指揮権をめぐってマリウスと対立し、マリウス派を一掃して独裁権を掌握。元老院の権威を回復した。

すら【^▽修羅】

読み方：すら

⇒しゅら（修羅）

和歌山弁辞書

（［動・未］～す）ら

～するよ、～するつもりだ
例「あいたにでも、電話すら」
＝「明日にでも、電話するよ」

（［動・終］～す）ら（ー）（よー）

～するだろう、～しようと思う
例「わえが運転すらー」＝「私が運転しよう」

奥豊後の言葉

すら

空[意]主に名詞に付けて、強調する[例]すらごと(嘘)、えすらごと(絵空事)、すら馬鹿(ひどい馬鹿)

Wiktionary日本語版（日本語カテゴリ）

すら

出典:『Wiktionary』 (2021/08/16 01:29 UTC 版)

助詞

すら

1. 極端なことを例示し、他を類推させる意。また成立しにくいと思われる事例でも成立するほどの状況であるという意味。でさえ。
2. （古語）最小限の希望を表す。せめて…だけでも。

関連語

• さえ、でも

同音の漢語

すら

• 【修羅】

Weblio日本語例文用例辞書

「すら」の例文・使い方・用例・文例

• 彼女は英語をすらすらと話すことができる
• 日本に来るまでは，春と秋の違いすら知らなかった
• 彼はその質問にすらすらと答えた
• 机の上にはほこりがうっすらと積もっていた
• 彼は非常に苦境なときですら自分の信念を貫いた
• やせてすらっとした人
• いすで床をこすらないでちょうだい
• その女性はすらりとして上品だった
• 彼ですらそれが上手にできる，君ならなおさらだ
• 猫を買った．その猫は私にやすらぎを与えてくれる
• 彼がひたすら山の中を走った
• 彼ががひたすら海沿いの道を走る
• 彼がＲ５０をひたすら京都方面に走ります
• 彼がXにひたすら情熱を傾けます
• 彼がひたすら四季折々の旬の素材に拘りました
• 彼女は形のよいすらりとした脚をしている。
• その映画は最も厳しい批評家たちすらからも称賛を得た。
• アナウンサーは、舌をかみそうな文章をすらすらと読み上げた。
• 想像すらしたくない。
• これは日本人の間ですら起こる。