ザ・インタビュー
英語:The Interview
アメリカのソニー・ピクチャーズエンタテインメントが製作したコメディ映画のタイトル。米国のジャーナリストが北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)第一書記の暗殺に挑むという内容が物議を醸した。
2014年11月に北朝鮮はザ・インタビューの内容に対する非難の声明を出した。ほぼ同時にソニー・ピクチャーズエンタテインメントが北朝鮮によるものと思われるサイバー攻撃を受けている。これらの動向を受けてソニー・ピクチャーズは「ザ・インタビュー」の公開取り止めを発表した。しかし12月半ばには一転して「ザ・インタビュー」を公開することが決定され、12月25日にインターネット上で先行配信することも決定された。
なお、これらの動向を報じる際に日本では「ザ・インタビュー」の表記で多く報じられているが、実際の英語の発音は「ジ・インタビュー」の方が近い。
ザ・インタビュー
![]() | このページ名「ザ・インタビュー」は暫定的なものです。(2019年10月) |
ザ・インタビュー | |
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The Interview | |
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監督 |
エヴァン・ゴールドバーグ セス・ローゲン |
脚本 | ダン・スターリング |
原案 |
エヴァン・ゴールドバーグ セス・ローゲン ダン・スターリング |
製作 |
エヴァン・ゴールドバーグ セス・ローゲン ジェームズ・ウィーヴァー |
製作総指揮 |
ジェームズ・フランコ カイル・ハンター マイルス・レヴィ アリエル・シェイファー ベン・ウェイスブレン ショーン・ウィリアムソン |
出演者 |
セス・ローゲン ジェームズ・フランコ |
音楽 | ヘンリー・ジャックマン |
撮影 | ブランドン・トロスト |
編集 |
ゼン・ベイカー エヴァン・ヘンク |
製作会社 | ポイント・グレイ・ピクチャーズ |
配給 |
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公開 |
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上映時間 | 112分 |
製作国 |
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言語 | 英語 |
製作費 | $44,000,000[1] |
興行収入 |
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『ザ・インタビュー』は、2014年のアメリカ合衆国のコメディ映画[3]。『ジ・インタビュー』と記載される場合もある。日本では劇場未公開、DVDやブルーレイの発売予定なし、配信の予定も2021年時点ではない。
共同監督のエヴァン・ゴールドバーグ、セス・ローゲン、出演のジェームズ・フランコは、前年の作品『ディス・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッドスターの最凶最期の日』から続く組み合わせになる。
ストーリー
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トーク番組の司会者デイブとアーロンは、朝鮮労働党第一書記・金正恩へのインタビューを許されたことから、中央情報局(CIA)のエージェント2人がデイブとアーロンのもとへ訪れ、そのエージェントの片方が"Take Him Out(彼「金正恩」をどかして)"と隠語を使うが、デイブとアーロンは暗殺依頼であると悟り、彼の暗殺を試みる[3][4]。二人は金の怒りを買い、金は怒りに任せ、大陸間弾道ミサイルの発射を命じる。だが命令が発せられる前にデイブは戦車でヘリコプターを撃墜して金を殺害し、ミサイル発射を食い止める。
二人は北朝鮮軍に偽装した米海軍特殊部隊に救出され、デイブは自分の経験を本に著す。そして北朝鮮はスークの助勢を受けて民主主義国家になる。
キャスト
- デヴィッド・スカイラーク - ジェームズ・フランコ
- アーロン・ラポポート - セス・ローゲン
- レイシー - リジー・キャプラン
- 金正恩(朝鮮労働党第一書記) - ランドール・パーク[5]
- スーク - ディアナ・バング
- マルコム - ティモシー・シモンズ[5]
- ジェイク - アンダース・ホルム
- ジョング将軍 - チャールズ・チャン
- カメオ出演
- エミネム - 本人
- ロブ・ロウ - 本人
- ビル・マー - 本人
- セス・マイヤーズ - 本人
- ジョセフ・ゴードン=レヴィット - 本人
- エミネムの広報担当 - ベン・シュワルツ
- ガイ・フィエリ - 本人
この他、劇中の番組「スカイラーク・トゥナイト」のオープニング映像でエマ・ストーン、ザック・エフロンなどがカメオ出演している。
公開を巡る問題
朝鮮労働党第一書記・金正恩を揶揄する内容であることから、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)祖国平和統一委員会公式ウェブサイト「わが民族同士」は、2014年11月28日、「完全なる現実の歪曲とおかしな想像でつくられた謀略映画の上映は、尊厳高いわが共和国に対する極悪な挑発行為であり、正義の人民に対する耐え難い冒瀆」と非難するとともに、製作者側に対し「われわれの断固たる懲罰を受ける必要がある」と警告した[4][6]。
2014年12月25日の全米公開を皮切りに世界各国で公開される予定だったが、配給元であるソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(SPE)に対して大規模なサイバー攻撃を行なったとされる集団が上映予定の劇場を脅迫したことから、SPEは同年12月17日にビデオ・オン・デマンドを含めた一切の公開を中止すると発表した[7]。その後、同社のCEOであるマイケル・リントンは、公開に向けて新たな手段を探っていることを明らかにし[8]、同年12月23日には米国内の一部の映画館で当初の予定通りに12月25日から上映されること[9]、また翌24日には劇場公開に先行してネット配信されることになった[10]。
興行収入
本作は2014年12月25日にアメリカの映画館331館で限定公開され、公開初日に100万ドル以上を稼ぎ出した[11]。そして、公開初週に285万ドルを稼ぎ出した[12]。
オンライン配信後の4日間で、1500万ドル以上を稼ぎ出している。ソニー・ピクチャーズ クラシックスがオンラインで配給した映画として、『キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け』(1400万ドル、2012年)を抜いて最大のヒット作となった[13]。
新唐人電視台によれば北朝鮮内で本作品の海賊版が50$で販売されているとのことである[14]。
その他
2014年12月、ソニーによる公開中止(後に撤回)の声明を受けて、アメリカのポルノ映画製作会社ハスラー・ビデオが本作のパロディとなるポルノ映画を制作すると発表した。そのタイトルは『This Ain't The Interview XXX』となる予定である。北朝鮮の指導者をCIAに雇われた2人の市民が暗殺しようとするという内容は変更しない。ハスラーの創業者ラリー・フリントは「もし、金正恩と彼の腹心の部下たちがかなり怒っているなら、ソニーはわれわれの製作するポルノ映画を金正恩らが見るのを待てばよい。私は生涯を通してアメリカ合衆国憲法の修正第1条(言論の自由などを規定)と戦ってきた。外国の独裁者が私の言論の自由を奪い去ることはできない」と述べている。2015年の1月から3月の間に、パロディ・ポルノ映画の製作が始まる予定である[15]。
本作は第35回ゴールデンラズベリー賞の12部門でノミネート候補リストに載っていた[16][17]。2015年1月13日に正式なノミネート者が発表されたが、本作はノミネートされなかった。このことには、賞を授与するゴールデンラズベリー賞財団の「何でもハッキングできると思うなよ!」というメッセージが込められている[18][19]。
脚注
出典
- ^ “Sony Hackers Expose Rogen’s Pay Along With Deloitte Salaries” (英語). Bloomberg. (2014年12月5日) 2014年12月18日閲覧。
- ^ “The Interview (2014)” (英語). Box Office Mojo. 2015年1月4日閲覧。
- ^ a b “金正恩第1書記、「ザ・インタビュー」でハリウッドデビュー?”. ウォール・ストリート・ジャーナル日本語版. (2014年6月12日) 2014年11月28日閲覧。
- ^ a b “「金正恩暗殺」映画公開へ=北朝鮮は「懲罰」警告”. 時事通信. (2014年11月28日) 2014年11月28日閲覧。
- ^ a b “Randall Park and 'Veep's' Timothy Simons to Co-Star in Seth Rogen's 'The Interview'”. 2014年12月20日閲覧。
- ^ “米国の「金正恩暗殺」映画 北朝鮮が激しく非難”. 朝鮮日報日本語版. (2014年11月28日) 2014年11月28日閲覧。
- ^ “「ザ・インタビュー」公開中止 サイバー攻撃は「北朝鮮関与」とアメリカ当局が断定”. ハフィントンポスト. (2014年12月18日) 2014年12月18日閲覧。
- ^ “ソニー、ザ・インタビュー公開で選択肢を検討-CNNに語る”. Bloomberg. (2014年12月22日) 2014年12月22日閲覧。
- ^ “ソニー、「ザ・インタビュー」の25日封切りを発表-2館上映”. Bloomberg. (2014年12月24日) 2014年12月24日閲覧。
- ^ “北朝鮮題材映画をネット配信、ユーチューブなどで劇場公開に先行”. ロイター. (2014年12月25日) 2014年12月26日閲覧。
- ^ “‘The Interview’ Release: 331 Theaters Aboard For Christmas Day”. 2014年12月29日閲覧。
- ^ “Weekend Report (cont.): Huge Limited Debuts for 'American Sniper,' 'Selma'”. 2014年12月29日閲覧。
- ^ “Sony: ‘The Interview’ Has Made Over $15 Million Online”. 2014年12月29日閲覧。
- ^ 「ザ・インタビュー」海賊版 北朝鮮で1枚50ドル 20141229(NTDTVJP)
- ^ “Take That, Jong-un! Hustler Plans 'The Interview' Porn Parody”. 2014年12月20日閲覧。
- ^ “最低映画の祭典ラジー賞ノミネート候補が明らかに”. (2015年1月7日). オリジナルの2015年2月10日時点におけるアーカイブ。 2015年1月14日閲覧。
- ^ “公開騒動の「ザ・インタビュー」 最低映画賞のノミネート候補に”. 2015年1月11日閲覧。
- ^ “最低映画を決めるラジー賞候補発表!『トランスフォーマー』が最多7部門!”. (2015年1月14日). オリジナルの2015年1月18日時点におけるアーカイブ。 2015年1月15日閲覧。
- ^ “35TH RAZZIE NOMINATION ANNOUNCEMENT”. 2015年1月15日閲覧。
関連項目
外部リンク
- THE INTERVIEW | Sony Pictures Entertainment(英語)
- The Interview - IMDb(英語)
- The Interview - Box Office Mojo(英語)
- The Interview - Rotten Tomatoes(英語)
- The Interview - Metacritic(英語)
- 予告編(英語) - YouTube
THE INTERVIEW
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/11/11 03:01 UTC 版)
「HELLO WORLD (ラジオ番組)」の記事における「THE INTERVIEW」の解説
※この「THE INTERVIEW」の解説は、「HELLO WORLD (ラジオ番組)」の解説の一部です。
「THE INTERVIEW」を含む「HELLO WORLD (ラジオ番組)」の記事については、「HELLO WORLD (ラジオ番組)」の概要を参照ください。
「The Interview」の例文・使い方・用例・文例
- The Malay Times に掲載されていた、非常勤の下級アナリストの職に関する広告についてご連絡を差し上げています。
- ‘They are flying kites.' はあいまいな文である.
- 話し中です (《主に英国で用いられる》 The number's engaged.).
- 名詞相当語句 《たとえば The rich are not always happier than the poor. における the rich, the poor など》.
- 総称単数 《たとえば The dog is a faithful animal. の dog》.
- =《口語》 These kind of stamps are rare. この種の[こういう]切手は珍しい.
- 王立オペラ劇場 《the Covent Garden Theatre のこと》.
- 英国学士院 (The Royal Society)の会報.
- 初めて読んだ英文小説は“The Vicar of Wakefield”
- 『Scotish』は、『The Scottish Symphony』や『Scottish authors』、あるいは、『Scottish mountains』のような、より正式な言葉遣いの傾向がある
- STD(神学博士)はラテン語のSanctae Theologiae Doctorに由来する
- 『The boy threw the ball(少年がボールを投げた)』は、能動態を使う
- 『The ball was thrown(ボールは投げられた)』は簡略化された受動態である
- 1992年,「The Animals(どうぶつたち)」という本のために,まどさんの動物の詩のいくつかが皇后美(み)智(ち)子(こ)さまによって英訳された。
- 式典は,3Dコンピューターアニメ映画「I Love スヌーピー The Peanuts Movie」の米国公開の数日前に行われた。
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