lossy圧縮
lossy圧縮とは、データを圧縮して保存する形式のうち、データ量の削減を加える方式の総称である。主にロスレス圧縮(可逆圧縮)と対比される。
lossy圧縮は音声ファイルや画像ファイルなどの圧縮に用いられる方式であり、主に人間が知覚できない領域(音域や色調)の再現に割り当てられているデータを削減している。圧縮処理が行われたデータは復元しても完全に圧縮前のデータと同一の状態にはならず、データや圧縮度合いによっては音質・画質の劣化も見られるが、その分だけ高い圧縮効率が得られる。
代表的なlossy圧縮の方式としては、音声データ圧縮技術のMP3、画像データ圧縮技術のPNGやJPEG、動画データ圧縮技術のMPEGやMJPEGなどが挙げられる。
非可逆圧縮
![]() | この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2018年11月) |
非可逆圧縮(ひかぎゃくあっしゅく)は、圧縮前のデータと、圧縮・展開を経たデータとが完全には一致しないデータ圧縮方式。不可逆圧縮(ふかぎゃくあっしゅく)とも呼ばれる。画像や音声、映像(動画)データに対して用いられる。静止画像ではJPEG、動画像ではMPEG-1、MPEG-2、MPEG-4(DivX、Xvid、3ivX)、MPEG-4 AVC/H.264、HEVC/H.265、WMV9、VP8、音声ではVorbis、WMA、AAC、MP3、ATRAC、Dolby Digital、DTS Digital Surround、Dolby Digital Plus、DTS-HD High Resolutionなどが代表的な非可逆圧縮方法にあたる。
一般的に「データ圧縮」というときには、広い意味で非可逆圧縮も含めることが多いが、狭義のデータ圧縮では非可逆圧縮は入らない。「データ圧縮」の正確な定義は、「情報量を保ったまま」データ量を減らした別のデータに変換することすなわち可逆圧縮をいうからであり、非可逆圧縮の場合は「情報量を保ったまま」という定義から外れる。
非可逆圧縮では、圧縮により一部のデータは欠落するが、人間の感覚に伝わりにくい部分は情報を大幅に減らし、伝わりやすい部分の情報を多く残すことで、劣化を目立たなくする。この結果、すべてのデータを均一に扱う可逆圧縮と比較して圧倒的な圧縮率が得られる。また、圧縮率と品質を両天秤にかけることができ、目的や環境に応じて適切なバランスを選ぶことができる。例えば、低速なナローバンドを使う場合や、データが高い品質を必要としない場合は、圧縮率を高めてデータ量を小さくする。逆に、高速なブロードバンドインターネット接続を使う場合や、より鮮明なコンテンツを表示する場合などは、圧縮率を低くして品質を高くする。
関連項目
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