XXVIIA (ヘヒト)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 01:09 UTC 版)
「UボートXXVII型」の記事における「XXVIIA (ヘヒト)」の解説
詳細は「ヘヒト (特殊潜航艇)」を参照 X級潜水艦のように、XXVIIA型は爆発物を携行し、敵艦艇の下部に設置するよう設計された。しかしこの艇は著しく小型に作られ、X級潜水艦とは相当な差異があった。この艇はディーゼルと電動を複合した推進方式を採用せず、かわりとして全面的に12馬力のAEG社製魚雷用モーターによる電力駆動に頼った。これは潜航して用いられるという前提から、ディーゼルエンジンの必要が無いとされたことによる。しかし、こうしたことは4ノットで69海里という非常に短い航続距離を生む結果となった。 この艇には対潜網または類似の障害を浸透可能とする必要性があることから水中翼または舵なしで設計され、この艇のトリムは耐圧殻内の重量物を調整することで規正された。実際には、重量物を十分に速く移動させられないことからこの装備は全く役に立たず、水中翼と舵が後に装備された。ヘヒトの潜航中の操舵能力は、バラストタンクを装備しないことから貧弱なままであった。 ヘヒトは爆発物を携行するよう設計されていたものの、カール・デーニッツは魚雷を装備できるよう主張した。これは沿岸海域の船に攻撃ができるようにするものだった。 外見上、ヘヒトはイギリスのウェルマン潜水艇に似ていた。分離可能な爆発物が潜水艇の先端に取り付けられ、前部区画にはバッテリーとジャイロコンパスが取り付けられた。これはドイツの特殊潜航艇の装備としては初めてで、艇が潜航して操縦されるならば航法のために不可欠と考えられていた。この後方は操縦区画であり、2名用の座席が設けられた。座席配置は中央線上の前列に機関士の席を置き、彼の後に指揮官席が置かれた。指揮官の航法用途として潜望鏡と透明なアクリル製ドームが設けられた。 1944年1月18日、デーニッツは新規の設計案をアドルフ・ヒトラーと協議し、彼は賛成を表した。3月9日、試作艇の製造のためにキールに所在するゲルマニアヴェルフトと契約が成された。3月28日には52隻の潜航艇用のものとして更なる契約が続けられた。 53隻のヘヒトが1944年5月から8月の間に製造された。最終的にはこのうち1隻も一線での作戦に投入されず、代わりにゼーフントの搭乗員を訓練することに用いられた。
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