VX シリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 16:13 UTC 版)
「ボクスホール・ヴィクター」の記事における「VX シリーズ」の解説
1976年初めから比較的大きな1,800 ccエンジンを搭載したヴィクターが、企業の社用車を統括する管理者がより新しく小型で比較的装備の良いキャバリエ GL(Vauxhall Cavalier GL)のより色よい値引き額を引き出す材料に使えるようなお奨め価格で発売され、ベースモデルのヴィクターは当惑するような値付けに据え置かれた。古いヴィクターを上級車市場へ移行させようという試みでボクスホールはベースの1,800 ccモデルの外装加飾を2,300 ccモデルと同じようにし、布生地のシート表皮やセンターコンソールと共に木製化粧板で飾られた新しい計器盤といった内装も向上が図られた。シートベルトとハザードランプが全モデルに廉価に提供された。ボンネットの下の1,800 ccエンジンにも様々な改良が施され、出力は前モデルの77 bhp (57 kW; 78 PS)から88 bhp (66 kW; 89 PS)へ増大していた。こういった変更により重量は増えていたが、最高速度は89 mph (143 km/h) から 100 mph (161 km/h)へと向上していた。変更したことを気付かせるためにボクスホールはヴィクターの車名を廃止し、ボクスホール・VXとした。VXシリーズは外観では単純化されたグリルとヘッドライトが新しくなったことで識別することができた。 3年早くボクスホール・クレスタが消滅したためFEボディのヴェントゥーラのみが古いボクスホール製6気筒エンジンを使用していたが、今や4気筒エンジンを搭載したVX 2300 GLSがフラッグシップ車として6気筒のヴェントゥーラを代替した。 1977年3月にゲトラグ製クロスレシオ5速MTを装備したよりスポーティなVX 4/90が今度はVXをベースに(先代はFEベース)して、当初はヨーロッパ本土の輸出市場向けのみに導入された。この車は連装キャブレターを既存の2,279 ccの4気筒に装着して116 bhp (87 kW; 118 PS)を発生するエンジンを搭載していた。燃料噴射装置版も計画され試作車でのテストが行われたが、実際の量産車としては陽の目を見なかった。VX 4/90はハロゲン・ヘッドライトとバンパー上に補助のフォグライトを備え、ロードノイズを減らすために遮音材が追加されていた。側面ガラスの枠は黒に塗られ、塗色は4色のみでその内3色はメタリックであった。メーカーは1978年にVX 4/90にのみ右ハンドル仕様を英国市場に導入すると発表した。1978年にカールトン(Vauxhall Carlton)がショールームに静かに登場するとルートン(Luton)で生産されるヴィクターFEをベースにしたVX 4/90の生産終了時期は定かではなくなったが、1979年初めまでは販売車種に名を連ねていた。
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