おおぐま座矮小銀河II
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/27 03:05 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動おおぐま座矮小銀河II | |
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星座 | おおぐま座 |
視等級 (V) | 14.3 ± 0.5[1] |
視直径 | 32 ± 2′[2] |
分類 | dSph[1] |
位置 元期:J2000.0 | |
赤経 (RA, α) | 08h 51m 30.0s[3] |
赤緯 (Dec, δ) | +63° 07′ 48″[3] |
距離 | 98 ± 16 kpc(30 ± 5 kpc)[1] |
別名称 | |
別名称 | UMa II galaxy, Ursa Major II Dwarf[3]
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おおぐま座矮小銀河II(Ursa Major II Dwarf Galaxy[3])は、おおぐま座にある矮小楕円体銀河である。2006年にスローン・デジタル・スカイ・サーベイのデータから発見された[1]。太陽から約3万パーセクに位置し、約116km/sの速度で向かってきている[4]。楕円形(軸比~2:1)で、光度が半分になる半径は約140パーセクである[2]。
おおぐま座矮小銀河IIは、銀河系の伴銀河で最も小さく暗いものの1つであり[note 1]、光度は太陽光度の約4000倍(絶対等級は約-4.2)で[1]、大部分の球状星団の光度よりもずっと暗い。さらには、銀河系内にあるカノープスのような単一の恒星でもこの銀河よりも明るいものもあり、オリオン座γ星と同程度である。しかし、質量は約500万太陽質量であり、この銀河の質量光度比は約2000となる[4]。ただし、この銀河はいくらか不規則な形で、潮汐破壊の過程にある状態であり、これは過大評価である可能性もある[1]。
おおぐま座矮小銀河IIの恒星には、少なくとも100億歳の古いものが多い[1]。これらの恒星の金属量は、[Fe/H] ≈ -2.44 ± 0.06と低く、重元素の量が少なくとも太陽の300分の1以下であることを示している[5]。おおぐま座矮小銀河IIの恒星は、恐らく宇宙で最初に形成された恒星の一部である。現在、この銀河では星形成は行われていない。また、これまで中性水素原子は検出されておらず、存在するとしても上限は562太陽質量である[6]。
脚注
- ^ この銀河より暗いのは、かみのけ座矮小銀河、SEGUE 1、SEGUE 2、うしかい座矮小銀河II、Willman 1だけである[2]。
出典
- ^ a b c d e f g Zucker, D. B.; Belokurov, V.; Evans, N. W.; Kleyna, J. T.; Irwin, M. J.; Wilkinson, M. I.; Fellhauer, M.; Bramich, D. M. et al. (2006). “A Curious Milky Way Satellite in Ursa Major”. The Astrophysical Journal 650 (1): L41–L44. doi:10.1086/508628. ISSN 0004-637X.
- ^ a b c Martin, Nicolas F.; de Jong, Jelte T. A.; Rix, Hans‐Walter (2008). “A Comprehensive Maximum Likelihood Analysis of the Structural Properties of Faint Milky Way Satellites”. The Astrophysical Journal 684 (2): 1075–1092. doi:10.1086/590336. ISSN 0004-637X.
- ^ a b c d “SIMBAD Astronomical Database”. Results for Ursa Major II. 2011年11月19日閲覧。
- ^ a b Simon, Joshua D.; Geha, Marla (2007). “The Kinematics of the Ultra‐faint Milky Way Satellites: Solving the Missing Satellite Problem”. The Astrophysical Journal 670 (1): 313–331. doi:10.1086/521816. ISSN 0004-637X.
- ^ Kirby, Evan N.; Simon, Joshua D.; Geha, Marla; Guhathakurta, Puragra; Frebel, Anna (2008). “Uncovering Extremely Metal-Poor Stars in the Milky Way's Ultrafaint Dwarf Spheroidal Satellite Galaxies”. The Astrophysical Journal 685 (1): L43–L46. doi:10.1086/592432. ISSN 0004-637X.
- ^ Grcevich, Jana; Putman, Mary E (2009). “H I IN LOCAL GROUP DWARF GALAXIES AND STRIPPING BY THE GALACTIC HALO”. The Astrophysical Journal 696 (1): 385–395. doi:10.1088/0004-637X/696/1/385. ISSN 0004-637X.
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「Ursa Major II Dwarf」の例文・使い方・用例・文例
- フェーズIとフェーズIIで許容副作用を伴い効果的であることが示される治療あるいは薬品の大規模な臨床試験
- 1228年から1229年までの十字軍は、病気になった神聖ローマ帝国皇帝フレディリックIIで導いて、法王によって破門されました
- 330,000人の連合軍隊が敵火の下で絶望的な退却において、北フランスの浜辺から避難しなければならなかった世界大戦IIの陸海空共同の避難(1940年)
- 腎臓にアンジオテンシンIIができるのを阻止し、動脈を弛緩してくれる抗高血圧薬
- アンジオテンシンIIへのさきがけであるアンジオテンシンの生理学的に不活発な形態
- 高血圧を治療するのに用いられるアンギオテンシンII抑制剤
- ASCII文字セットは最も一般的に用いられている文字セットである
- 王を補足したと考えられるI歴代志とII歴代志の旧約聖書の旧名
- ウルガタ聖書(IIエスドラス書を除いて)に含まれるが、ユダヤやプロテスタント版の聖書では省略される旧約聖書の14冊
- I歴代志、II歴代志、エズラ、およびネヘマイアからの編集から成る外典
- フレディリック神聖ローマ帝国皇帝IIを破門して、聖地に対して新しい十字軍を計画していた1245年の西方教会の協議会
- キャサリンIIの愛人であり、1762年に彼女が権力を握る支援を行ったロシアの役員で政治家
- 遺伝的に第VIII因子が欠乏するために生じる血友病
- アンギオテンシンIをアンギオテンシンIIに変えるタンパク質分解酵素
- 血液凝固において、トロンビンは第XIII因子をフィブリンが分解しにくい凝血塊の形成を引き起こす(フィブリナーゼ)活性型に触媒する
- パーシングIIというミサイル
- SALTII条約という2国間軍縮条約
- SALTII条約という2国間軍縮条約の内容
- 宇宙開発事業団と航空宇宙技術研究所は,2004年にH-IIAロケットでHOPE-Xを打ち上げる計画をしていた。
- 72歳の映画監督と彼の息子は,9月25日,新作映画「バトル・ロワイアルII」の製作を発表するため,記者会見を行った。
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