The BBBとは? わかりやすく解説

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The BBB

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/17 14:19 UTC 版)

The BBB英語: Breakthrough Bandwagon Books[1]は、編集長である清涼院流水が中心となってスタートした「作家の英語圏進出プロジェクト」。2012年12月1日開始。英語版だけでなく、The BBB日本版公式サイトがある。

概要

The BBB とは「Breakthrough Bandwagon Books」の頭字語であり、「時代の閉塞感を一点突破する(breakthrough)先頭集団(bandwagon)を志す本たち(books)」という意味で名付けられた[1]

参加する作家森博嗣高田崇史蘇部健一積木鏡介秋月涼介など清涼院と同じメフィスト賞出身の者や、映画監督でもある作家の桜井亜美に加え、佐久間真人・ささきすばるなどのイラストレーターデザイナー、さらに編集経験者らがある。

原則として月に1冊、紙ではなく電子書籍にて英語の新刊を刊行し、一部の作品は日本語版も同時刊行[2][3][4]

一部の電子書籍は2014年3月より無料提供を始め、公式サイトからダウンロードする他(PDF・ePubデータ)、Lulu・KindleApple BooksNookKoboGoogle Playなどで無料配信されている。

2015年12月にThe BBB3周年を記念して『Cast Party 2015』を無料刊行。編集長・清涼院流水、校正責任者・エージェント工刀(くぬぎ)、チーフ・デザイナーのターニャが、The BBBに参加している全著者、全コンテンツについて、秘話を交えて語りつくした。YouTubeに動画も公開された[5]

2016年3月9日、映画化が[いつ?]予告されている『Girl recruits her God』著者の桜井亜美と、編集長・清涼院流水の特別動画がYouTubeに公開された。[6]

日本文化の紹介

日本の文化や名所、習慣などを写真付きで紹介する「Semiweekly-pedia of Japan」は2013年4月より、英語版公式サイト[7]にてスタート。ページ更新は月・金の週2回であり、2016年4月時点で掲載した主題は300を超えた[8]

日本語版

The BBB初となる日本語版のみの作品は、2016年4月1日刊行を開始[注釈 1]

主な作家

久保マサヒデ

著者の久保マサヒデは、神経難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)と闘病しながら、これから海外に出る日本人のため『脱・英語力神話』に心血を注いで執筆した[9]

森博嗣

森博嗣初の英語短編集『Seven Stories』を2016年3月12日に刊行。短編全7作品が収録されている[注釈 2] 森博嗣が自ら「最高傑作」と認めた『スカイ・クロラ』(英語版)は2017年2月28日に刊行、巻末に著者聞き書きの「『スカイ・クロラ』についての森博嗣氏インタビュー」を収録する。森博嗣のデビュー作『すべてがFになる[16]は2022年7月1日、英語版の分冊第1巻(全3巻)が発売された[17]

脚注

注釈

  1. ^ 日本語書籍の第1陣は久保マサヒデの次の著書。
    • 『脱・英語力神話 Vol.1(海外で成功するコミュニケーションの秘訣)』
    • 『脱・英語力神話 Vol.2』
    • 『「脱・英語力神話」誕生の裏側』
  2. ^ 『Seven Stories』には〈S&M(犀川&萌絵)シリーズ〉から2作品『石塔の屋根飾り』と『どちらかが魔女』ならびに以下の作品を収載した。
    • 『小鳥の恩返し』[12]
    • 『河童』[15]

出典

  1. ^ a b 編集長・清涼院流水が語る、The BBBの理念”. The BBB. 2012年12月1日閲覧。
  2. ^ 2013年1月7日付けの産経新聞
  3. ^ 清涼院流水 - BOOKSCAN × 著者インタビュー”. BOOKSCAN. 2013年2月21日閲覧。
  4. ^ 海外の電子書籍市場で日本の小説を売るということ――プロデューサー清涼院流水に聞く”. ITmedia. 2014年5月16日閲覧。
  5. ^ The BBB Cast Party 2015”. YouTube. 2016年2月16日閲覧。
  6. ^ Special Talk show of "Girl recruits her God" /Ami Sakurai (桜井亜美/英語版「girl」トークショー)”. YouTube. 2016年3月9日閲覧。
  7. ^ The BBB: Breakthrough Bandwagon Books” (英語). thebbb.net (2025年6月30日). 2025年8月15日閲覧。
  8. ^ Semiweekly-pedia of Japan”. The BBB. 2013年4月1日閲覧。
  9. ^ 『脱・英語力神話』誕生の裏側 久保マサヒデ Part1”. YouTube. 2016年4月7日閲覧。
  10. ^ a b 森博嗣「小鳥の恩返し」『地球儀のスライス : 森ミステリィの現在、そして未来。』講談社〈講談社ノベルス〉、1999年1月。 
  11. ^ a b 森博嗣「小鳥の恩返し」『地球儀のスライス』講談社〈講談社文庫〉、2002年3月。 
  12. ^ 『小鳥の恩返し』収載作品。
    • 『地球儀のスライス : 森ミステリィの現在、そして未来。』[10]。文庫化[11]
  13. ^ 引用エラー: 無効な <ref> タグです。「kariga」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません
  14. ^ 引用エラー: 無効な <ref> タグです。「kariga_b」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません
  15. ^ 『河童』収載作品。
    • 『地球儀のスライス : 森ミステリィの現在、そして未来。』[10]
    • 『地球儀のスライス』〈講談社文庫〉[11]
    • 『僕は秋子に借りがある : 森博嗣自選短編集』[13]、同〈講談社文庫〉[14]
  16. ^ 『すべてがFになる』の収載は以下の著作。
    • 森博嗣『すべてがFになる』講談社〈講談社ノベルス〉、1996年4月。 
    • 森博嗣『すべてがFになる』講談社〈講談社文庫〉、1998年12月。 
    漫画化
    • 森博嗣 原作『すべてがFになる : The perfect insider』浅田寅ヲ 作画、ソニー・マガジンズ〈Birz comics special〉、2001年9月。 
    • 森博嗣 原作『すべてがFになる : The perfect insider』浅田寅ヲ 作画、幻冬舎コミックス〈幻冬舎コミックス漫画文庫〉、2007年6月。 
    • 森博嗣 原作『すべてがFになる : THE PERFECT INSIDER』 1巻、霜月かいり 漫画、講談社〈KCx ; 304. ARIA〉、2015年10月。 
    • 森博嗣 原作『すべてがFになる : THE PERFECT INSIDER』 2巻、霜月かいり 漫画、講談社〈KCx ; 329. ARIA〉、2016年3月。 
    アニメーション化
    • 森博嗣 原作『すべてがFになる : the perfect insider』 A(1-4)、フジテレビ〈すべてがFになるthe perfect insider complete box〉、2016年2月。 
    • 森博嗣 原作『すべてがFになる : the perfect insider complete box』 B (5-8)、フジテレビ〈すべてがFになるthe perfect insider complete box〉、2016年2月。 
    • 森博嗣 原作『すべてがFになる : the perfect insider complete box』 C (9-11)、フジテレビ〈すべてがFになるthe perfect insider complete box〉、2016年2月。 
  17. ^ 英語版『すべてがFになる: Chapters 1-3』 森博嗣(著)”. The BBB 日本版. 2022年7月1日閲覧。

関連項目

外部リンク


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