NTTのブロッキングによる議論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 09:37 UTC 版)
「漫画村」の記事における「NTTのブロッキングによる議論」の解説
2018年4月23日、NTTグループはコンテンツ事業者団体からの要請、および政府の閣僚会議で決定された「インターネット上の海賊版対策に関する進め方について」に基づき、海賊版3サイトに対するブロッキングを準備が整い次第実施すると発表した。具体的にはNTTコミュニケーションズ、NTTドコモ、NTTぷららのISP提供3社が、漫画村とAnitube、Miomioの海賊版とされる3社に対し実施する。 この判断について、NTT社長の鵜浦博夫は5月11日の記者会見で、「ネットの自由を守るため、無法地帯にしない取り組みが必要」と述べ、さらに「政府の検閲とかそういうのは私も大嫌い」とした上で「ネット社会の自由やオープン性を守るために、無法状態で放置しておきたくない。なんらかの取り組みをしたいという思いがあった」とブロッキングに踏み切った理由について述べている。 ブロッキングについては前述した日本インターネットプロバイダー協会が反対の姿勢を示しているが、このNTTのブロッキング発表を受け、団体や個人による抗議、訴訟が行われた。 2018年4月25日、全国地域婦人団体連絡協議会と主婦連合会が「強く抗議するとともに、ブロッキングを行わないことを求める」との意見書を発表した。両会はNTTと前述のISP提供3社を含めた4社について、「具体的な事実および法的根拠を示さず」海賊版3サイトを対象としたブロッキングを行うことは「電気通信サービスの利用者の『通信の秘密』(憲法第21条第2項、電気通信事業法第4条第1項)を侵害するものです」としている。 2018年4月26日、NTTコミュニケーションズと個人でプロバイダ契約を結んでいる埼玉県の男性弁護士が、同社に対しブロッキングの差し止めを求める訴訟を東京地方裁判所に起こした。同弁護士はブロッキングは電気通信事業法に違反し「通信の秘密」を侵害するものだと主張した。
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