Microsoft.SqlServer.Server 名前空間

.NET Framework クラス ライブラリ リファレンス

Microsoft.SqlServer.Server 名前空間

メモ : この名前空間は、.NET Framework version 2.0 で新しく追加されたものです。

Microsoft.SqlServer.Server 名前空間には、Microsoft .NET Framework 共通言語ランタイム (CLR: Common Language Runtime) を Microsoft SQL Server および SQL Server データベース エンジン プロセスの実行環境に統合するために特有のクラス、インターフェイス、および列挙体が含まれています。

Microsoft.SqlServer.Server 名前空間の属性クラスを使用して、サポートされている任意の .NET Framework 言語で、ストアド プロシージャ、トリガ、ユーザー定義型、ユーザー定義関数 (スカラ値およびテーブル値の両方)、およびユーザー定義集計関数を作成できます。また、それらを SQL Server に登録することもできます。

現在実行中のコードが SQL Server データベース エンジン プロセスで実行されているかどうかを確認するには、SqlContext クラスを照会します。ユーザーがサーバー上のマネージ ストアド プロシージャまたはマネージ関数を呼び出した場合、またはユーザーのアクションによってマネージ コード トリガが発生した場合には、呼び出し元のコンテキストも提供されます。

SqlContext クラスには、SqlPipe オブジェクト (これを通じてストアド プロシージャからクライアントに結果が返される)、SqlTriggerContext オブジェクト (トリガを発生させた操作に関する情報を提供する)、および WindowsIdentity オブジェクト (クライアントが認証に統合セキュリティを使用している場合に、呼び出し元クライアントの ID を確認するために使用できる) が用意されています。

SQL Server の CLR 統合、および Microsoft.SqlServer.Server 名前空間の API の詳細については、SQL Server の Books Online を参照してください。

クラス

	クラス	説明
	InvalidUdtException	SQL Server または ADO.NET の System.Data.SqlClient プロバイダが、無効なユーザー定義型 (UDT) を検出した場合にスローされます。
	SqlContext	呼び出し元のコンテキストを抽象化し、SqlPipe、SqlTriggerContext、WindowsIdentity の各オブジェクトへのアクセスを提供します。このクラスは継承できません。
	SqlDataRecord	単一行のデータおよびそのメタデータを表します。このクラスは継承できません。
	SqlFacetAttribute	結果として返されるユーザー定義型 (UDT) に、Transact-SQL で使用可能な補足情報を含む注釈を付けます。
	SqlFunctionAttribute	ユーザー定義集計のメソッド定義を SQL Server の関数として宣言する場合に使用します。この属性には、型を SQL Server に登録する際に使用される物理的な特性を反映した、いくつかのプロパティが格納されます。
	SqlMetaData	SqlDataRecord オブジェクトのパラメータおよび列からメタデータ情報を指定して取得します。このクラスは継承できません。
	SqlMethodAttribute	ユーザー定義型 (UDT) が持つメソッドまたはプロパティの決定論とデータ アクセス プロパティを示します。この属性には、型を SQL Server に登録する際に使用される物理的な特性を反映した、いくつかのプロパティが格納されます。
	SqlPipe	このクラスを使用すると、SQL Server データベース上でインプロセスで実行されるマネージ ストアド プロシージャから、呼び出し元に結果を返すことができます。このクラスは継承できません。
	SqlProcedureAttribute	アセンブリ内のメソッド定義をストアド プロシージャとして宣言する場合に使用します。この属性には、型を SQL Server に登録する際に使用される物理的な特性を反映した、いくつかのプロパティが格納されます。このクラスは継承できません。
	SqlTriggerAttribute	アセンブリ内のメソッド定義をトリガとして宣言して、SQL Server に登録する場合に使用します。この属性には、型を SQL Server に登録する際に使用される物理的な属性を反映した、いくつかのプロパティが格納されます。このクラスは継承できません。
	SqlTriggerContext	発生したトリガに関する文脈情報を提供します。
	SqlUserDefinedAggregateAttribute	型をユーザー定義集計として登録する必要があることを示します。この属性には、型を SQL Server に登録する際に使用される物理的な属性を反映した、いくつかのプロパティが格納されます。このクラスは継承できません。
	SqlUserDefinedTypeAttribute	アセンブリ内の型定義をユーザー定義型 (UDT) として宣言して、SQL Server に登録する場合に使用します。この属性には、型を SQL Server に登録する際に使用される物理的な特性を反映した、いくつかのプロパティが格納されます。このクラスは継承できません。

インターフェイス

	インターフェイス	説明
	IBinarySerialize	ユーザー定義型 (UDT) およびユーザー定義集計のシリアル化と逆シリアル化に対し、カスタム実装を提供します。

列挙型

	列挙体	説明
	DataAccessKind	ユーザー データに対するユーザー定義のメソッドまたは関数のアクセスの種類を表します。
	Format	SqlUserDefinedTypeAttribute および SqlUserDefinedAggregateAttribute がユーザー定義型 (UDT) または集計のシリアル化形式を指定するときに使用します。
	SystemDataAccessKind	システム データに対するユーザー定義のメソッドまたは関数のアクセスの種類を表します。
	TriggerAction	TriggerAction 列挙体は、トリガの発生源となったアクションを示す際に、SqlTriggerContext クラスによって使用されます。