MR2→MR-S
Midship Runabout Sportsの頭文字をとった。文字どおりエンジンをミッドシップ・マウントとしてスポーツ性を高めたオープン2シーターモデルがMR-S。
そのルーツは1984年6月に登場したMR2で、このクルマは日本初のミッドシップ方式のクルマだった。MR2はその後、モデルチェンジを1回行い、99年10月発売のMR-Sへとバトンタッチした。
初代モデルMR2の、MRの意味は前述のMR-Sと同じだが、2人乗りのために2とした、趣味性の強いクルマで、大メーカーのトヨタがこの種のクルマをつくったということがエポックメーキングなことだった。エンジンは3A-LU型1.5Lと4A-GELU型1.6Lを横置きに搭載。ミッションは5速MTと2ウェイオーバードライブ付き4速ATがあった。サスペンションは4輪ともストラット/コイルの独立。MR2・1600Gリミテッドの最初の価格は179万5000円。
2代目MR2は89年10月に登場。ボディもエンジンも大きくなった。寸法諸元は全長4170mm、全幅1695mm、全高1240mm。エンジンは2L・3S-GE型で、自然吸気(NA)とターボをそろえた。その後4回のマイナーチェンジを経て、MR-Sへと変身したモデル(99年10月デビュー)は、MR2と比較するとまったくの別物。新しいコンセプトのオープン2シータースポーツカーだった。MR2にあった2Lターボ・245psエンジンは姿を消し、新1.8L・NAの140ps仕様だけ。ミッションも5速MTしかない。寸法はホイールベースで50mm延長したが、全長は285mm短く、車重は約300kgも軽くなった。
2000年8月に国産車初のシーケンシャルマニュアルトランスミッション、クラッチ操作を伴わない電子制御MTを採用した。AT免許で運転できるが、ギヤシフト操作は必要。クリープ現象はないので、上り坂発進では駐車ブレーキを利用することになる。ステアリングホイール上のスイッチでも変速できる。Sグレード3モデルにすべて設定。幌/本革シートなどの色をそろえたVエディション追加。
2002年8月、マニュアル車、シーケンシャルマニュアル車のトランスミッションを5速から6速に変更。リヤタイヤも205/50R15から215/45R16にアップ、同時にサスペンション取付部の剛性を高めることで操安性の向上をはかった。フロントバンパーの変更やシート表皮の新色追加など内外観のリファインも行った。
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