M45機関銃架
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 03:06 UTC 版)
M45 四連装機関銃架(M45 Quadmount)は、電動で旋回する銃座の左右にM2 12.7mm重機関銃を縦に2基、左右計4基を搭載したもので、中央部に射手1名が搭乗して操作する。銃架の左右旋回、上下俯仰は電動で、左右360度の全周旋回が可能であり、-5°から+ 90°の俯仰角を取ることができる。給弾は備砲のM2機関銃本体の機構によってベルトリンクにより行われ、銃架自体には機力による給弾補助装置等はない。照準は光学照準器による目視式である。 M45はM16/M17MGMCの他にも輸送用トラックに搭載され、ガントラックや即席の対空車両として使用される例もあった。第二次世界大戦中には、GMC CCKW 2.5tトラックに搭載された例がある。ベトナム戦争では、M35 2.5tトラックやM54 5tトラック、あるいは装軌車のM548 カーゴキャリアに搭載され、ガントラックとして輸送コンボイの護衛任務に用いられた。 また、第二次大戦中からトラックなどでM45機関銃架を牽引できるようトレーラーに積載することも行われており、重量のある2軸4輪のM17 トレーラーにM45機関銃架を積載したものをM51多連装機関銃車(M51 Multiple Machine Gun Carriage)、軽量な1軸2輪のM20 トレーラーにM45機関銃架を積載したものをM55機関銃トレーラー(M55 Machine Gun Trailer Mount)と呼称した[出典無効]。 陸上自衛隊は本車を退役させたあとも、このM45機関銃架をM55として警備用に保持している。また、航空自衛隊も基地防空用に長年M55を保有・運用してきていたが、後継機種であるVADSの導入に伴い既に実戦運用からは外れており、現在では予備装備としての保管のみとなっている。 なお、M45の備砲としてのM2機関銃は電磁(ソレノイド)式トリガー型のM2E1である他は通常のM2機関銃と同様だが、第二次世界大戦後に使われたものでは、バレルジャケットが基部から銃口部まであるAN/M2(M2機関銃の航空機搭載型)のものに交換されている例や、機関銃そのものがAN/M2に換装されている例が存在する。 M45機関銃架このM45は備砲のバレルジャケットがAN/M2と同じ銃身全体を覆うもの(あるいはAN/M2そのもの)になっている M17トレーラーTM 9-2800. 1947 M20トレーラーTM 9-2800. 1947 M51多連装機関銃車 M55機関銃トレーラー GMC CCKWに搭載されたM45機関銃架
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