M22 (天体)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > M22 (天体)の意味・解説 

M22 (天体)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/28 18:16 UTC 版)

M22
Messier 22
球状星団 M22
仮符号・別名 NGC 6656[1]
星座 いて座
見かけの等級 (mv) 6.17[1]
視直径 32.0'[2]
分類 球状星団[1]
発見
発見日 1665年8月26日[3]
発見者 ヨハン・アブラハム・イーレ英語版[2]
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α)  18h 36m 23.941s[1]
赤緯 (Dec, δ) −23° 54′ 17.1″[1]
赤方偏移 -0.000494[1]
視線速度 (Rv) -148 km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: 4.72 ミリ秒/年[1]
赤緯: -3.59 ミリ秒/年[1]
距離 10,400 光年[2](約3.19kpc)
M22の位置
物理的性質
直径 約97 光年[2]
他のカタログでの名称
Mel 208
Template (ノート 解説) ■Project

座標: 18h 36m 23.94s, −23° 54′ 17.1″

M22 (NGC 6656) は、いて座にある球状星団

概要

黄道から1度と離れていないため、しばしば惑星による掩蔽を観測できる[2]

明るさはM13に匹敵し、条件が良ければ肉眼でも確認できる。双眼鏡でもまるく明るく見える。口径8cm程度の望遠鏡で明るいので倍率を上げてみるとバラバラと周辺部の星が見え、また中央部の星も見え始める。中央部の星を分離するには口径15cm程度の望遠鏡が必要である。口径30cm以上では全ての星がつぶれず分離して見ることができる。見え方が空の条件にかなり影響を受ける天体で、条件さえ良ければ小口径でもかなり見応えのある姿を見ることができる。

赤外線天文衛星IRASの観測で、この星団の中に惑星状星雲が発見されている[2]。これはM15に次いで、球状星団としては2番目の発見例である[2]

1999年2月から6月にかけて、この星団の前を横切る惑星サイズの天体による重力マイクロレンズ効果がハッブル宇宙望遠鏡によって観測されている[4]

観測史

エドモンド・ハレーは、1665年8月26日にドイツの天文学者ヨハン・アブラハム・イーレ英語版が土星の遠日点近くでの動きを観測していたときに発見した、としている[2]ウィリアム・ヘンリー・スミスは、1665年以前にヨハネス・ヘヴェリウスによって発見されていたという説を提示したが、イーレとヘヴェリウスは親しく連絡を取っており、スミスの説の信憑性は低い[2]1716年にハレーは「この星団は冬至点に近く、小さくてよく輝く」と記している[3]。ケネス・グリン・ジョーンズは「ゆがんでいる軸は眼視と写真とは異なる」と主張している。

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j SIMBAD Astronomical Database”. Results for NAME M22. 2016年3月10日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2007年8月27日). “Messier Object 22”. SEDS. 2016年3月10日閲覧。
  3. ^ a b Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2005年5月22日). “Messier 22 Observations and Descriptions”. SEDS. 2016年3月10日閲覧。
  4. ^ Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2001年8月27日). “M22 HST”. 2016年3月10日閲覧。

関連項目





英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「M22 (天体)」の関連用語

M22 (天体)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



M22 (天体)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのM22 (天体) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS