LE-DCシリーズ
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1987年から製造されているもので、車体工法がバス車両工法から軽量鉄道車両工法に変更された。これによりLE-Carに比べて屋根が深くなっている。 LE-Carでは前面貫通形と非貫通形が存在したが、LE-DCはほとんどが前面貫通形となっている。1988年からは前面窓が側面まで回りこんだパノラミックウインドウとなった車両が製造されている。 初期のものは一部を除き、LE-Carと同様の上段固定下段横引き窓や側面の折り戸が引き続き採用されたが、1994年に登場した長良川鉄道ナガラ200形以降の新形式はすべて上段固定下段上昇窓(ユニット窓)、引き戸となっている。 エンジンは従来と同じ日産ディーゼルPE6HTであるが、出力は250PS/1900rpmに向上された。 1998年の明知鉄道アケチ10形気動車以降はエンジンが日産ディーゼルPF6HTとなり出力が295PS/2100rpmに向上し、前面は貫通形でパノラミックウインドウ、側面は窓が上段固定下段上昇窓で扉が引き戸という仕様に統一されている。 信楽高原鐵道SKR200形(1987年)前面貫通形。LE-DCの採用第一号。車体外観は屋根上部以外、15m前面貫通形LE-Carに準じる。のち1両を紀州鉄道へ譲渡、同社KR205形。 のと鉄道NT100形・NT800形(1988年)NT100形は前面貫通形で、側面は扉が引き扉、窓が上段下降下段上昇式ユニット窓。前面窓はパノラミックウインドウである。NT800形はイベント用で、台車・エンジンなどは標準仕様だが、車体は前面展望構造、片運転台の特殊仕様である。 宮福鉄道(→北近畿タンゴ鉄道→京都丹後鉄道)MF100形・MF200形(1988年)前面貫通形。側面は引き戸。独自のレトロ調デザインで前照灯・尾灯や屋根の形状が他車と異なる。エンジンは新潟鐵工所製。 わたらせ渓谷鐵道わ89-300形、わ89-310形(1989年)前面貫通形。窓は上段固定下段上昇窓。 平成筑豊鉄道100形・200形・300形(1989年)前面貫通形、パノラミックウインドウ。200・300形は車体長18m。 甘木鉄道AR200形(1992年)特殊構造ののと鉄道NT800形を除き、LE-DC唯一の非貫通形。前面窓はパノラミックウインドウ。ミャンマー国鉄へ譲渡。 長良川鉄道ナガラ200形(1994年)前面貫通形。側面は引き戸。 くりはら田園鉄道KD95形(1994年)前面貫通形。側面は引き戸。路線廃止・会社解散により全車廃車。うち2両が動態保存。 名古屋鉄道キハ30形(1995年)前面貫通形、パノラミックウインドウ。側面は引き戸を3か所に設置。ミャンマー国鉄へ譲渡。 信楽高原鐵道SKR300形(1995年)前面貫通形、パノラミックウインドウ。側面は引き戸。紀州鉄道に譲渡、同社KR301形。 天竜浜名湖鉄道TH3000形(1995年)前面貫通形、パノラミックウインドウ。側面は引き戸。 紀州鉄道KR301形(2016年譲受)もともと信楽高原鐵道SKR300形だった車両を譲り受けたもの。 紀州鉄道KR205形(2017年譲受)もともと信楽高原鐵道SKR200形だった車両を譲り受けたもの。 明知鉄道アケチ10形 長良川鉄道ナガラ3形 以下は1998年以降の新形式で、すべて前面貫通形、パノラミックウインドウ、側面引き戸、上段固定下段上昇窓、エンジン出力295PS/2100rpm。 明知鉄道アケチ10形(1998年) 三木鉄道ミキ300形(1998年)路線廃止・会社解散に伴い、全車樽見鉄道、北条鉄道、ひたちなか海浜鉄道にそれぞれ譲渡。 樽見鉄道ハイモ295-310形(1999年) 樽見鉄道ハイモ295-610形(2009年譲受)もともと三木鉄道ミキ300-105形だった車両を譲り受けたもの。 北条鉄道フラワ2000形(2000年)フラワ2000-3はもともと三木鉄道ミキ300-104形だった車両を譲り受けたもの。 ひたちなか海浜鉄道ミキ300-103形(2009年譲受)もともと三木鉄道ミキ300-103形だった車両を譲り受けたもの。 信楽高原鐵道SKR310形(2001年) 甘木鉄道AR300形(AR301 - AR303)・AR400形(2001年) 長良川鉄道ナガラ3形(1998年)
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