Garmin G1000
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Garmin G1000(ガーミン ジー1000)は、スイスのガーミンによって開発された、航空機用のグラスコックピットシステム。型番は「010-G1000-00」。
概要
Garmin G1000には、2つの大きなディスプレイが搭載され、片方はプライマリ・フライト・ディスプレイ(PFD)、もう片方はその他の情報を表示する多機能ディスプレイとなる。2つのディスプレイの間には、無線装置パネルが組み込まれている。 プライベートビジネスジェットなどには、さらに以下の追加のユニットが装備される。
- 3つめのPFDディスプレイユニット。
- 英数字入力に対応したキーボード
- 統合されたフライトディレクター、オートパイロット
ちなみにPFDとMFDの両方にはSDメモリーカード専用スロットがあり、Jeppesenの航空ナビデータを28日毎に更新するために使用できる。航空ナビデータはIFR飛行において重要な役割を果たすため、常にデータを最新に更新する事が求められる。
プライマリフライトディスプレイ(PFD)

PFDには、姿勢指示器、対気速度計、高度計、飛行方位計など基本的な飛行計器がディスプレイ上に表示される。また設定で左下にミニマップを表示することもできる。PFDボタンを押せば、トランスポンダにスコークコードを設定したり、フライトプランの入力及びアクティベートが可能。またMFD側に故障が起きた場合、PFD側に情報を表示する復帰モードもある。
マルチファンクションディスプレイ(MFD)
MFDには、デフォルトでは右側にマップ、左側にエンジン系統のステータスが表示される。あらゆる表示機能は、右下にあるツマミを回してアクセスする事ができる。
装備
- GDUディスプレイ
- GMAオーディオパネル
- GMC / GCUリモートコントローラー
- GIA統合アビオニクスユニット
- GDC大気データコンピュータ
- GRS態度および方位参照システム(AHRS)
- GMU磁力計
- GTXトランスポンダ
- GEAエンジン/機体ユニット
- GSDデータアグリゲーター
- バックアップシステム
トレーニング
従来のクラシックコックピットから現代的なグラスコックピットシステムに移行するためには、パイロットがシステムに慣れるための訓練が必要となる。G1000システムを採用した航空機を所有している大半の航空会社は、定められたトレーニングプログラム(FAA Industry Training Standards)が用意されている。ただしこれからパイロットを目指す初級ビギナーには適さないとされている。
また他にもG1000シミュレーターソフトもあり、一部のフライトスクールではG1000飛行訓練装置を備えた学校もある。
G1000の取扱説明書は、ガーミンの公式サイトからPDF形式で無料でダウンロードできる[1]。
脚注
- ^ “Garmin – Manuals”. Garmin.com. 2020年7月16日閲覧。
外部リンク
- 公式ウェブサイト
- Philip Greenspun (June 2008). “Avidyne vs. Garmin”. 2020年9月2日閲覧。
- “Garmin G1000 System Maintenance Manual”. ManualsHeaven.net (May 2008). 2016年12月28日閲覧。
- Fred George (Feb 23, 2017). “Pilot Report: Garmin G1000 NXi”. Business & Commercial Aviation (Aviation Week)
- “G1000 Integrated Flight Deck Pilot’s Guide”. Garmin (October 2011). 2018年10月22日閲覧。
G1000
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 15:36 UTC 版)
詳細は「Garmin G1000」を参照 G1000はガーミン初の航空機搭載型統合アビオニクスで、同社のアビオニクス事業を大きく躍進させたモデルとして知られる。グラスコックピットが採用され、飛行計器、オートパイロット、航法、通信、気象レーダー、機体システム等の表示や操作が可能である。例えば、それまでジェネラル・アビエーションでは無数の計器がインストルメントパネルに配置されているものが主流であったが、G1000では、1つのディスプレイ(PFD)に計器の情報が集約されたことなどによりパイロットの操縦負荷が劇的に改善された。G1000は、1999年HondaJet設計開発者の藤野道格氏とGarmin共同創業者のゲリー・バレル氏が将来の航空アビオニクスの姿の議論で意気投合してその開発が共同で始まり、HondaJetは初めてG1000を採用したビジネスジェット機になったことが知られている 。G1000はコックピット機器の電子化と革新をもたらし、先進アビオニクスがセスナ、パイパー、ビーチクラフト等の単発ピストンエンジン機から小型ビジネスジェット機を含むジェネラル・アビエーション界に普及するきっかけとなった。 G900XはG1000と似てはいるが、実験航空機のために設計された。この他に既存小型航空機の標準装備の計器と換装してグラスコックピット化を行う事を目的としたG600といった製品もある。 ガーミンは2003年の航空市場において、UPSエビエーションテクノロジーズ (UPS Aviation Technologies) の買収を通じてその存在を拡大させた。それにより既にUPSが買収していたIIモロー (II Morrow) の航空機向けGPS/ナビゲーション/コミュニケーションユニットであるApolloシリーズを商品ラインに追加することにより既存の航空製品ラインを補った。IIモローは1982年にオレゴン州セイラムを本拠として航海用LORAN Cおよび総合航空機器メーカーとして設立された。1986年にユナイテッド・パーセル・サービス (UPS) が宅配業務と荷物追跡業務のためのエレクトロニクス技術の展開のため買収し、1999年には社名をUPSエビエーションテクノロジーズへと変更した。その後海洋事業から段階的に撤退すると共に総合航空事業に重点的に取り組むようになった。
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