G. b. beringei マウンテンゴリラ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 18:45 UTC 版)
「ヒガシゴリラ」の記事における「G. b. beringei マウンテンゴリラ」の解説
1980年代以降は、生息数が増加傾向にある。一方で違法な木材採取による生息地の破壊、道路建設による交通事故や生息地の分断、コンゴ民主共和国政府によるヴィルンガ国立公園内での石油採掘の許可、内戦などの政情不安による武装組織の侵入や占拠、家畜との競合、エコツーリズムでの人間による攪乱や感染症の伝搬、野犬による狂犬病の伝搬などが懸念されている。ルワンダのヴォルカン国立公園では1988年に人付けされた群れで麻疹と思われる呼吸器系疾患(死亡した個体の調査や、麻疹の抗体接種により沈静化したため)で、6頭が死亡した例がある。エコ・ツーリズム用に人に馴れていた(人付け)4つの群れのうち3つの群れ・研究観察中の3つの群れのうち1つの群れでこの感染症が確認され、感染率は81 %に達した。ヴィルンガ火山群では1990年に気管支肺炎(1988 - 1990年に人間由来で感染したと推定)による2頭の死亡例、1994年以降にゴリラ類では発見例のない3種類の腸内寄生虫が発見されルワンダ虐殺による難民の排泄物に由来すると考えられている。ウガンダのブウィンディ国立公園では1996年に人付けされた4頭の群れが疥癬に感染して幼獣が死亡し、2000 - 2001年にも同様の感染が確認された。エコツーリズムが行われているヴィルンガ国立公園内にはトイレや廃棄物処理場が整備されておらず、上記のように人間からの直接の感染症の伝搬だけでなく排泄物やゴミからの感染症の伝搬も懸念されている。
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