EADS_CASA_C-295とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > EADS_CASA_C-295の意味・解説 

EADS CASA C-295

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/04/05 04:15 UTC 版)

EADS CASA C-295

ポーランド空軍のC-295

EADS CASA C-295は、EADS CASA(現在のエアバス・ディフェンス・アンド・スペース)によって開発された、ターボプロップエンジン双発の中型戦術輸送機。

概要

1980年代スペインCASA社は、インドネシアIPTN社と共同でCASA CN-235を開発・販売していた。これは、軍用としては小型戦術輸送機や海洋監視機、民間用としてはコミューター機として人気を博し、200機以上が生産されるベストセラーとなった。このことから、CASA社は1995年より、CN-235の胴体を延長した発展型として、C-295の開発を開始した。CN-235を改修した試作機は1997年11月28日に初飛行し、1998年12月22日には、初の新造機が初飛行を行なった。1999年、CASA社はEADS社の傘下でスペイン支社に改編されて、社名もEADS CASAと変更され、C-295も同社の製品となった。なお、さらに2009年には、EADS CASA社はエアバス・ミリタリー社の傘下に入ったことから、C-295は現在では同社の製品となっている。

C-295は、上述の通り、基本的にはCN-235のストレッチ型となっており、胴体は3.1メートル延長され、これによりペイロードは50%増加している。これに対応するため、エンジンは、より強力なプラット・アンド・ホイットニー・カナダ PW127Gに換装されており、プロペラも、より効率的な6翔プロペラが採用された。またアビオニクス面も刷新されており、タレス・グループにより設計されたグラスコックピットが導入されている。

戦術輸送型のC-295Mを基本として、海洋監視型のC-295 MPA パーシェイダー早期警戒(AEW&C)型のC-295 AEWが開発されている。戦術輸送型においては、貨物室は48.54m3の有効容積を確保しており、ランプ部を除く全長は12.69 m、ランプ長は3.04 m、高さは1.90 m、最大幅は2.70 mである。また早期警戒型では、イスラエル・エアロスペース・インダストリーズ社のAESAレーダーをロートドーム型のレドームに収容して搭載する。2010年代には輸送型の改良型として主翼にウィングレットを取り付けたC-295Wが登場した。

またC-295Wに後付けできる空中給油キットも開発されており、2020年1月に試験を成功させた[3]

運用国

諸元・性能

二面図。

出典: greg goebel (2011年5月1日). “CASA Cargolifters: C-212, CN-235, & C-295” (英語). 2011年12月25日閲覧。

諸元

性能

  • 最大速度: 576 km/h (311 kn)
  • 巡航速度: 480 km/h (260 kn)
  • 航続距離:  
    • 最大積載時: 1,445 km (780 nmi)
    • 最大燃料時: 4,500 km (2,400 nmi)
    • フェリー時: 5,220 km (2,820 nmi)
  • 実用上昇限度: 9,145 m (30,000 ft)
  • 離陸滑走距離: 670 m (2,200 ft)
  • 着陸滑走距離: 320 m (1,050 ft)


使用されている単位の解説はウィキプロジェクト 航空/物理単位をご覧ください。

脚注

注釈

  1. ^ ブルネイ王国空軍が2022年に4機のC-295MWを発注[4]。2025年時点で2機を保有[5]
  2. ^ カナダ空軍が捜索救難機としてC295Wを16機調達し、2020年9月から受領[6]。カナダ空軍での名称は「CC-295」[6]
  3. ^ 2024年時点で、エクアドル空軍が3機のC-295Mを保有[7]
  4. ^ 2023年時点で、フィンランド空軍が3機のC-295M(ELINT機×1機、輸送機×2機)を保有[8]
  5. ^ 2023年時点で、ガボン空軍が1機のC-295Wを保有[9]
  6. ^ 2023年時点で、ガーナ空軍が3機のC-295Mを保有[10]
  7. ^ インド空軍アブロ 748Mの後継として56機を発注し、2031年までに納入予定[11][12]。2023年時点で、1機のC-295Wを保有[13]
  8. ^ 2024年時点で、インドネシア空軍が1機のC-295M情報収集・偵察・監視機、9機のC-295輸送機を保有[14]
  9. ^ 2025年時点で、アイルランド空軍が1機のC-295W輸送機と2機のC-295哨戒機を保有[15]
  10. ^ 2022年時点で、カザフスタン防空軍が8機のC-295を保有[16]
  11. ^ 2022年時点で、オマーン空軍が4機のC-295MPAと、4機のC-295Mを保有[17]
  12. ^ 2022年時点で、ウズベキスタン空軍が4機のC-295Wを保有[18]
  13. ^ セルビア空軍及び防空軍が、An-26に代わる輸送機として2022年にC295Wを2機発注し、2023年に受領[19][20]

出典

  1. ^ 「行くぞ!NEWSマン」『JWINGS』第157巻、イカロス出版、2011年9月、101頁。 
  2. ^ C295”. airbus.com (2021年7月8日). 2024年6月11日閲覧。
  3. ^ エアバス、C-295空中給油キットの試験飛行で燃料給油を実施」『FlyTeam』Kurogo Inc.、2020年2月3日。
  4. ^ Akhil Kadidal (2024年1月25日). “Royal Brunei Air Force receives first two C295MWs” (英語). Janes. 2026年3月18日閲覧。
  5. ^ IISS 2026, p. 246.
  6. ^ a b Pat Host (2020年9月28日). “Canada takes delivery of first CC-295 fixed-wing search and rescue platform”. janes.com. 2025年2月16日閲覧。
  7. ^ IISS 2025, p. 416.
  8. ^ IISS 2024, p. 89.
  9. ^ IISS 2024, p. 493.
  10. ^ IISS 2024, p. 495.
  11. ^ Rahul Bedi (2021年9月9日). “New Delhi approves acquisition of 56 C295 transport aircraft for IAF”. janes.com. 2025年6月16日閲覧。
  12. ^ Akhil Kadidal (2023年9月14日). “Airbus delivers first C295 to Indian Air Force”. janes.com. 2025年3月27日閲覧。
  13. ^ IISS 2024, pp. 269–270.
  14. ^ IISS 2025, p. 261.
  15. ^ Gareth Jennings (2025年10月8日). “Ireland receives final C295 aircraft”. janes.com. 2025年10月9日閲覧。
  16. ^ The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2023-02-15) (英語). The Military Balance 2023. Routledge. pp. 179-180. ISBN 978-1-032-50895-5 
  17. ^ The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2023-02-15) (英語). The Military Balance 2023. Routledge. p. 347. ISBN 978-1-032-50895-5 
  18. ^ The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2023-02-15) (英語). The Military Balance 2023. Routledge. p. 206. ISBN 978-1-032-50895-5 
  19. ^ セルビア エアバスC-295輸送機を調達 旧式化したソ連機を代替』 乗り物ニュース 2022年2月26日(2025年6月3日閲覧)
  20. ^ セルビア空軍』 Fly Team(2025年6月3日閲覧)

参考文献




英和和英テキスト翻訳

英語⇒日本語日本語⇒英語

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「EADS_CASA_C-295」の関連用語

EADS_CASA_C-295のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



EADS_CASA_C-295のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのEADS CASA C-295 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2026 GRAS Group, Inc.RSS