死と処女
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/06 15:51 UTC 版)
死と処女 | |
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Death and the Maiden | |
監督 | ロマン・ポランスキー |
脚本 | ラファエル・イグレシアス アリエル・ドーフマン |
製作 | トム・マウント ジョシュ・クレイマー |
出演者 | シガーニー・ウィーヴァー ベン・キングズレー スチュアート・ウィルソン |
音楽 | ヴォイチェフ・キラール |
撮影 | トニーノ・デリ・コリ |
編集 | エルヴェ・ド・リューズ |
配給 | ![]() |
公開 | ![]() ![]() |
上映時間 | 104分 |
製作国 | ![]() ![]() ![]() |
言語 | 英語 |
製作費 | $12,000,000[1] |
興行収入 | $3,103,716[1] |
『死と処女』(しとおとめ、原題: Death and the Maiden)は、1994年のアメリカ・イギリス・フランス映画。アリエル・ドーフマンの戯曲《死と乙女》をロマン・ポランスキーが映画化したスリラー。
ストーリー
南米の某国では独裁政権が崩壊し、新大統領が過去の人権侵害事件の調査委員会を発足させた。かつてこの国では、反政府運動を弾圧するための拷問や暗殺が横行し、今も当時の加害者たちが、裏で力を保ったまま素知らぬ顔で生活しているのだ。
岬の一軒家に住む主婦のポーリナは、ラジオで夫のジェラルドが調査委員会の委員長に抜擢されたことを知った。ポーリナは平凡な中年の主婦だが、家に近づく自動車に気付くなり銃を構えるなど、精神状態が不安定な様子だ。
嵐の中、医師のミランダの車で帰宅する夫のジェラルド。彼の車はパンクし、通りかかった見ず知らずの車を止めて、家まで送ってもらったのだ。車から降りることなくミランダは走り去って行った。
嵐のために停電し電話も不通になった家で、調査委員会について言い争うポーリナとジェラルド。反政府運動で活躍し、現在は弁護士のジェラルドにとって、委員長の座は出世の足掛かりだが、新政権を信用していないポーリナの目には裏切り行為に映るのだ。彼らの夫婦仲は張りつめて、ジェラルドが妻を扱う態度は、まるで腫れ物に触るようだ。
その日の夜更けに、医師のミランダが車で岬に戻って来た。ミランダは一旦は帰宅したのだが、ラジオでジェラルドが委員長になったことを知り、ジェラルドの忘れ物を届けがてら、祝辞を述べに来たのだった。夜半の訪問に戸惑いながらも、ジェラルドはミランダを招き入れ、酒をふるまった。
寝ている振りをして、居間の様子を窺うポーリナ。彼女はミランダの声に聞き覚えがあったのだ。学生だった頃、ポーリナは反政府運動に参加し、逮捕されてひどい拷問を受けていた。その時にポーリナをレイプした男の声が、ミランダのものだったのだ。動揺し、一人で家から逃げ出すポーリナ。彼女は拷問の際にレイプされたことを夫に隠し、恐怖の記憶に憑りつかれて生きて来たのだ。
レイプされた時、ポーリナは目隠しされて相手の顔を見ていなかった。しかし、ミランダの車を調べると、シューベルトの『死と処女』のカセットが見つかった。これは当時、レイプ犯がかけていた曲だった。
家に戻ったポーリナはミランダを縛り上げ、銃で脅して自白を迫った。アリバイを主張するミランダ。ジェラルドに止められても、復讐に燃えるポーリナは聞く耳を持たず、追及は夫にまで及んでいった。ポーリナを反政府運動に引き込み、逮捕のきっかけを作ったのはジェラルドだったのだ。やがて、心の内を語り始めるミランダ。ミランダの言葉とこの夜の出来事は、ポーリナを過去から脱却させ、未来へ進ませるきっかけとなったのだった。
キャスト
※括弧内はビデオのみに収録された日本語吹き替え
- ポーリナ・エスコバル - シガーニー・ウィーヴァー(吉田理保子)
- ロバート・ミランダ医師 - ベン・キングズレー(有川博)
- ジェラルド・エスコバル - スチュアート・ウィルソン(池田勝)
スタッフ
- 監督:ロマン・ポランスキー
- 脚本:ラファエル・イグレシアス、アリエル・ドーフマン (ドーフマンの戯曲を基に)
- 撮影:トニーノ・デリ・コリ
- 音楽:ヴォイチェフ・キラール、フランツ・シューベルト(弦楽四重奏《死と乙女》 アマデウス・カルテット演奏)
- 衣装:ミレーナ・カノネーロ
- 美術:ピエール・ギュフロワ
- 編集:エルヴェ・ド・リューズ
日本語訳
- 『死と乙女』 青井陽治訳、劇書房、1994年4月
- 『死と乙女』 飯島みどり訳、岩波文庫、2023年8月。新訳
脚注
- ^ a b “Death and the Maiden (1994)”. Box Office Mojo. 2009年9月30日閲覧。
外部リンク
- 死と処女 - allcinema
- 死と処女 - KINENOTE
- Death and the Maiden - オールムービー(英語)
- Death and the Maiden - IMDb(英語)
「Death and the Maiden (film)」の例文・使い方・用例・文例
- 私はまず、この点をAmandaに確認します。
- 11月21日にHolyoke Bar and Grillで、Pete Laurenの退職パーティーが開かれることをお知らせします。11 月10 日までにお返事をください。
- 来月のロンドンへの出張のために、飛行機の便を予約して、Southland銀行の近くの宿泊施設を手配してもらえますか。
- 年次監査を行うために、Bradford and Partnersの会計士たちが10 月10 日の午前10 時に当社を訪ねてくる予定です。
- 一般に公開されたことのない、Ruth and Steve Whitmanの個人コレクションの絵画を含む、およそ120 点の作品が展示される。
- Ruth and Steve Whitmanを紹介すること。
- Conteeさんは、昨年Hope and Learnの会長に就任された、受賞歴のあるミュージカル女優さんです。
- Hope and Learnは遠隔地に学校を建設する資金を集める慈善団体です。
- Hope and Learnへの寄付は、この夜会の最後に集めます。
- 気をつけの姿勢で立つ (⇔stand at ease).
- 等位[対等]接続詞 《対等の語句を接続する and, but など》.
- 等位接続詞 《and, but, or, for など; ⇔subordinate conjunction》.
- 連結接続詞 《and など》.
- 【文法】 相関接続詞 《both…and; either…or など》.
- 蒸留酒, 火酒 《brandy, gin, rum, whiskey など》.
- 英国陸軍士官学校 《Berkshire の Sandhurst /sndhɚːst|‐həːst/ にある》.
- (英国の)運輸省. the Ministry of Education(, Science and Culture) (日本の)文部省.
- 中央裁判所施設 《London の Strand 街にある高等法院の建物》.
- 弱形 《and の /ən/など》.
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 the Committee of Ways and Means 歳入委員会.
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