ATOによる試運転
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 04:53 UTC 版)
「JR東日本E235系電車」の記事における「ATOによる試運転」の解説
ATO(自動列車運転装置)を搭載しての試運転が2018年12月から2019年1月にかけて深夜の山手線で4回行われた。これは山手線のATOの実用化とGoA3と呼ばれる車掌が乗務してのドライバレスによる自動運転を目指すため、それらに必須となるATOの開発に向けた評価と課題抽出が目的であり、運転席正面の計器盤の上部に、運転士が前方を注視したまま必要情報が常に把握できるHUD(ヘッドアップディスプレイ)が試験目的で設置された。HUDはINTEROS(列車情報管理装置)からの情報液晶表示素子をLEDにより投影するが、投影される文字やイラストは景色と同じピントで視認できるように虚像距離を遠方にとることで運転士の視野内に結像され、速度・加減速指令・扉開閉方向・停止精度が表示されるほか、徐行区間・架線のエアセクション・扉開閉情報・指令からの通告情報などの表示も可能となっている。また、一般的なATOによる運転は、列車の運行条件に関わらず一定の走行パターンで駅間を走行するが、開発中のATOによる運転は、地上の運行管理装置との連携することで運行条件に応じて、その走行パターンを可変させる機能を有する予定である。今回の4回による試運転ではATO装置を毎回違う編成に付け替えて行われたため、出発スイッチの代用として運転台の右グリップ右側にあるインチングスイッチが使用された。
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