AN/SPG-51とは? わかりやすく解説

Mk.74 ミサイル射撃指揮装置

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 09:05 UTC 版)

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AN/SPG-51
AN/SPG-51レーダー(2基のパラボラアンテナ
種別 パルス・ドップラー・レーダー / 無変調連続波(CW)レーダー
目的 追尾、ミサイル射撃指揮イルミネーター
開発・運用史
開発国 アメリカ合衆国
送信機
周波数 Cバンド(追尾モード)
Xバンド(射撃指揮モード)
パルス 2.1-3.2マイクロ秒(追尾モード)
連続波照射(CWI:Continuous Wave Illumination。ミサイル誘導モード)
パルス繰返数 4,100 pps(対水上追尾時)
9,500-16,700 pps(対空追尾時)
送信尖頭電力 30 kW(追尾モード、-51C)
81 kW(追尾モード、-51D)
5 kW(ミサイル誘導モード)
アンテナ
形式 円形パラボラアンテナ
直径・寸法 直径92 in (2.3 m)
アンテナ利得 39.5 dB(追尾モード)
45 dB(ミサイル誘導モード)
ビーム幅 1.6°(追尾モード)
0.9°(ミサイル誘導モード)
仰俯角 +83°~-30°
探知性能
探知距離 200,000 yd (180 km)(追尾モード)
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Mk.74 ミサイル射撃指揮装置英語: Mark 74 Guided Missile Fire Control System, 略称Mk.74 GMFCS)は、アメリカ海軍のミサイル射撃指揮装置である。

Mk.74 GMFCSはターター・システムの中核システムの一つであり、Mk.73方位盤とコンピュータ、Mk.5 LLLTVカメラ、AN/SPG-51射撃指揮レーダーによって構成され、RIM-24 ターター / RIM-66 スタンダードMR 艦隊防空ミサイルの標的追尾・射撃指揮に用いられる[1]

派生型

ターター・システムとMk.74 GMFCSは、1950年代から1990年代までの長年に渡って米海軍で運用され、多くの国に輸出されたことから、派生型も多岐にわたる。

mod.4, 5
ターター-D・システム(デジタル・ターター)向け。AN/SPG-51Dを採用している[1]
mod.6
チャールズ・F・アダムズ級向けのデジタル化アップグレード仕様。AN/SPG-51CとMk.152コンピュータを搭載。スペイン海軍のバレアレス級フリゲートにも装備された[1]
mod.8
基本的にはmod.6と同一であるが、新型のWDS Mk.13JPTDS(Junior Participating Tactical Data System)との連接に対応した型。これに伴い、コンピュータもMk.152 mod.1に換装された。
アダムズ級のうちの4隻(DDG-9 タワーズ英語版DDG-12 ロビソンDDG-15 バークレー英語版DDG-21 コクレーン)が換装されたほか、オーストラリア海軍のパース級駆逐艦にも搭載された[1]
mod.11
ターター-D・システムへの対応型。AN/SPG-51DレーダーとMk.152コンピュータを搭載。
ターター-D・システム改修を受けたアダムズ級駆逐艦と、イタリア海軍のデ・ラ・ペンネ級駆逐艦に搭載された。[1]
mod.13
mod.8の派生型で、WDS Mk.13との連接を前提に設計された。レーダーはAN/SPG-51Cのままであるが、LLLTV Mk.5カメラを新たに装備した。
アメリカ海軍のアダムズ級のうちの3隻(DDG-19 タットノールDDG-20 ゴールズボローDDG-22 ベンジャミン・ストッダート)が換装されたほか、イタリア海軍のアウダーチェ級駆逐艦、海上自衛隊のたちかぜ型護衛艦はたかぜ型護衛艦、ドイツ海軍のリュッチェンス級駆逐艦に搭載された。[1]
mod.15
NTU改修(New Threat Upgrade)艦用の搭載型。レーダーはAN/SPG-51Dを装備しているほか、CWAT(Continuous Wave Acquisition and Tracking)機能が追加された。
 カリフォルニア級原子力ミサイル巡洋艦バージニア級原子力ミサイル巡洋艦キッド級ミサイル駆逐艦に装備された。[1]

AN/SPG-51

原型となったMk.51レーダーは、陸軍が1943年から運用していたSCR-584を元にして、艦載化に対応して改設計したSバンドの追尾レーダーであった。1948年10月より、Mk.51はポイント・マグーのミサイル試射場に設置された。そして1952年より、これを元にした新規レーダーとして開発開始されたのがAN/SPG-51であった[2]

AN/SPG-51は、単一の高利得アンテナを利用して、Cバンドで目標を捕捉・追尾し、Xバンドの連続波を照射してミサイルを誘導するレーダーであり、下記のようなバリエーションが順次に開発された[2]

AN/SPG-51A
初期型。
AN/SPG-51B
大幅に再設計された改良型。速度追跡用の狭帯域ドップラー・フィルターを搭載。[3]
AN/SPG-51C
全自動標的追跡機能を追加したほか、対電子妨害(ECCM)能力を大幅に向上させた型。[3]
AN/SPG-51D
追尾モード時の尖塔出力を大幅に増強し、周波数高頻度変更(frequency agile:1秒あたり4回変更)式送信機を搭載、アンテナ利得も増強した型。[3]

搭載艦

Mk.74 GMFCSは原則として1隻に2基を背負い式で搭載するが、オールバニ級ミサイル巡洋艦とカリフォルニア級原子力ミサイル巡洋艦は4基搭載する。 逆に、フォレスト・シャーマン級駆逐艦やブルック級ミサイルフリゲート、バレアレス級フリゲートは1基のみ搭載する。

参考文献・サイト

外部リンク

関連項目


AN/SPG-51

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Mk.74 ミサイル射撃指揮装置」の記事における「AN/SPG-51」の解説

原型となったMk.51レーダーは、陸軍1943年から運用していたSCR-584を元にして、艦載化に対応して改設計したSバンド追尾レーダーであった1948年10月より、Mk.51はポイント・マグーのミサイル試射場に設置された。そして1952年より、これを元にした新規レーダーとして開発開始されたのがAN/SPG-51であった。 AN/SPG-51は、単一高利アンテナ利用してCバンド目標捕捉追尾し、Xバンド連続波照射してミサイル誘導するレーダーであり、下記のようなバリエーション順次開発された。 AN/SPG-51A 初期型AN/SPG-51B 大幅に再設計された改良型速度追跡用の狭帯域ドップラー・フィルターを搭載AN/SPG-51C 全自動標的追跡機能追加したほか、対電子妨害ECCM能力大幅に向上させた型。 AN/SPG-51D 追尾モード時の尖塔出力大幅に増強し周波数高頻度変更frequency agile:1秒あたり4回変更)式送信機搭載アンテナ利得増強した型。

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