21世紀の大規模プロジェクト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/01 10:20 UTC 版)
「アントウェルペン市電」の記事における「21世紀の大規模プロジェクト」の解説
ドゥ・レイン移行後の利便性向上に加えて公共交通機関の見直しの流れを受け、2000年代以降のアントウェルペン市電では利用客の増加が顕著となっている。それに合わせてドゥ・レインでは老朽化したPCCカーの置き換え目的も含めて新型超低床電車の導入を進めている一方、路線の新設も積極的に行われている。その中で、フランデレン政府を含めた官民パートナーシップ(PPP)によって行われた大規模プロジェクトは以下の通りである。 "ブラボー1(Brabo I)" - アントウェルペン東部へ向かう2つの路面電車路線の延伸および車両基地の新設、橋梁や道路など関連するインフラ整備により、公共交通の利便性の促進を図ったプロジェクト。フランデレン政府道路局とドゥ・レインが主導し、複数の建設請負会社が参入したPPPによって計画・建設が進められ、既存の路線網の整備の追加に伴う費用の増加や計画変更に伴う混乱、計画が始動した2000年代後半の金融危機による長期借入金の調達の遅れ、沿線住民からの反対運動などの支障はあったものの2012年に全計画が完了した。 "リヴァン1(Livan 1)" - アントウェルペン市内の地下に建設されたプレメトロ用のトンネルのうち、建設後長年に渡り使用されず放置されていた"リヴァン1"と呼ばれる区間は、接続する地上区間とともにフランデレン政府が進める交通計画"ペガサスプラン(Pegasusplan)(オランダ語版)"に基づき官民パートナーシップ(PPP)によって整備が行われ、2015年5月から営業運転を開始した。 ブラボー2(Brabo II) - 港湾局や博物館「MAS」などの観光スポットが点在するアイランチェ(Eilandje)地区やアントウェルペン中心部、北部を結ぶ路線網「ノールダーレイン(Noorderlijn)」を敷設するプロジェクト。アントウェルペン中心部の大通りを経由する区間は1965年に廃止された路線が事実上復活する形となった。建設に際しては既存の路線の整備も併せて行われ、予定から1年以上の遅延はあったものの2019年12月8日までに全路線が開通した。 "ブラボー2"計画によって開通したノールダーレインの電停(2019年撮影) 工事による運休中は代行バスが設定された(2019年撮影)
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