2010年W杯出場
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「サッカー朝鮮民主主義人民共和国代表」の記事における「2010年W杯出場」の解説
鄭大世(当時川崎フロンターレ、現FC町田ゼルビア)など海外組の活躍などにより2010年南アフリカ大会アジア予選を突破し、44年ぶりの本大会出場を決めた。グループリーグ初戦のブラジル戦では1-2で敗れはしたが、強豪のブラジルを相手に善戦したとして注目度が高まった。これを受けて2戦目のポルトガル戦では朝鮮中央テレビが史上初となるW杯実況中継で放送したが試合は0-7で惨敗し、この時点で北朝鮮のグループリーグ敗退が決定した(この試合の後、ポルトガルの選手達は「北朝鮮代表の選手たちが罰を受けないか心配だ」と彼らの身を案じたという)。この中継放送については、「ポルトガルの4点目が入った時点で打ち切られた」とする報道がある。消化試合となった最後のコートジボワール戦でも0-3で敗れ、3戦全敗(勝ち点0)、得失点差-11(得点1・失点12)という惨憺たる結果に終わった。なお、この時使われた北朝鮮の代表ユニフォームはイタリアのスポーツウェアメーカー・レゲアが製作した。 帰国後、チームは戦績などについて6時間にわたる審査を受け、北朝鮮の選手達は「監督批判」も求められた。その結果、金正勲(キム・ジョンフン)監督には「思想の改造のため」として建設現場における1日14時間もの強制労働刑が科せられたという報道がなされた。北朝鮮サッカー協会は処罰疑惑を事実無根として否定し、国際サッカー連盟(FIFA)も調査の結果、金正勲監督の処罰は事実ではないとまとめた。またFIFAは6時間にわたる審査については北朝鮮では通常のことであり、中傷ではなかったという見解を示した。なお、在日コリアンライターの安宿緑(やすやどろく)によると、「今では炭鉱も自動化され、人が来てはむしろ困る」と現地の人に聞いたという。また、同ライターによれば「金正勲監督は処罰されるどころか朝鮮体育省の副大臣に就任している」とのこと。
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