1931・1934年製造車
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「ロンドン地下鉄スタンダード形電車」の記事における「1931・1934年製造車」の解説
政府からの資金援助によりピカデリー線の北側ではコックフォスターズまで、西側ではハマースミス - アクトン・タウン間が延伸された。西側の延伸線はディストリクト線と平行していたが、両線は別の線路を使用している。ピカデリー線の路線長は8.5マイル (13.7 km)から40マイル (64.4 km)に伸び、所要車両数も増加した。1931年製造車には1930年製造車に盛り込まれた改良点に加え、さらなる改良が盛り込まれた。145両の制御電動車がメトロキャメルに、130両の付随車が2社に発注された。付随車は全車車体中央部に2箇所の両開き扉と、両車端に片開き扉を備える。制御車の車掌用の扉も空気式自動ドアとなった。電空ブレーキと、従来車より高速での走行を可能とする弱め界磁制御が採用された。量産車への採用に先立ち、弱め界磁制御は1930年製造車の一部で試験が行われていた。弱め界磁制御をノーザン線で使用した結果、同じ列車運転間隔で、4編成少ない列車での運行が可能であることが確認された。 スタンダード形電車最後のグループは1933年に設立されたロンドン旅客運輸公社によってメトロキャメルに発注され、1934年に製造された26両の制御電動車である。この26両はピカデリー線のサウス・ハーロウ(英語版)からアクスブリッジ(英語版)への延伸により必要となった7両編成8本を組成するために使用され、付随車は他線からの転用で賄われた。1931年製造車では保守の低減のため主電動機にローラ―ベアリングを採用し、うち10両は軸受にもローラーベアリングが採用されていたが、1934年製造車では一部についてさらに改良がおこなわれている。1934年製造車をもってスタンダード形の製造は終了し、制御電動車645両、付随車551両、制御車270両の陣容となった。
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