106急行の成功、優良バス事業者へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/24 23:51 UTC 版)
「岩手県北自動車」の記事における「106急行の成功、優良バス事業者へ」の解説
1978年11月1日、国道106号の全面改修が完成したのを契機として、宮古 - 盛岡間を2時間程度で結ぶ急行バス「106急行バス」の運行を開始した。「鉄道より早くマイカーより快適」というコンセプトで、乗客が多い場合は無線で直ちに続行便を設定して着席を保証するという対応で、当初6往復で運行開始したものが、1982年には14往復にまで増便されることになった。「106急行」の成功によって県北バスの経営状況はさらに好調となり、106急行の利益を過疎路線の維持に充てるという内部補填が可能になったことから、1979年には国庫からの過疎路線維持の補助金を返上する など、当時としては東北地方トップクラスの優良バス事業者となった。1985年には岩手県交通が運賃の値上げを申請したのに対して、県北バスは値上げを見送っている。この時点での基準賃率は日本のバス事業全体でも低い部類に入る28円40銭 となっており、その後少なくとも1993年までは運賃改定を行なっていない。 1979年には、本社を岩泉町から盛岡市に移転した。 東北新幹線開業の1982年には、新幹線のフィーダー輸送を目的とする特急バスの運行がいくつか計画されたが、すでに106急行で都市間輸送に自信をつけた県北バスは積極的に計画に参画した。1982年の東北新幹線開業と同時に「とわだこ号」「みちのく号」の運行を、1985年からは「ヨーデル号」の運行も開始している。 一方で観光輸送についても、1981年に営業エリア内に安比スキー場が営業を開始するなど、新たな動きが目立った。1987年には西根営業所内に温泉が湧いたのを利用して「ゲンデルランド」を設立するなど、成長を続けた。 1999年に盛岡市がオムニバスタウンに指定されたのを受け、県バス協会ではゾーンバス方式の導入を決定した。2000年に松園地区の岩手県交通の路線でゾーンバスシステムの導入が開始され、年間利用者数が増加したことから、その後は他の地区への展開も行われ、2003年にゾーンバスシステムが導入された厨川地区では県北バスが担当することになった。
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