高官の離反・カダフィ大佐への反旗
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「2011年リビア内戦」の記事における「高官の離反・カダフィ大佐への反旗」の解説
こうした政府当局による大規模な弾圧に対し、政権側からも批判の声が上がり始める。 リビアの国連代表部を務めるイブラヒム・ダバシ次席大使は、リビアは大量虐殺という戦争犯罪を行っているとして強く非難。国際刑事裁判所による調査を要請するとともに、カダフィ大佐に退陣を要求。2月21日に亡命した。この21日にはアブドゥル・ラフマン・シャルガム国連大使を除く国連代表部のメンバー全員がカダフィ大佐からの離反を宣言した。カダフィ大佐とは高校時代以来の半世紀にわたり友人であるシャルガム大使だけは忠誠を誓い続けたが、25日に国際連合にて非難演説を行い、各国に対しリビアを救うよう涙ながらの要請を行い、国連安保理でのリビア制裁案を支持するとも表明した。 外交官アウジャリ駐米大使。また、アラブ連盟のリビア代表もデモ隊を支持し辞任した。 また軍関係では2月21日に開始されたデモ隊への空爆に際して空軍機2機が命令を無視してマルタに亡命した。また23日にも空爆を拒否した戦闘機の乗組員が機外へパラシュートで脱出、同機体は砂漠に墜落した。反政府側が制圧したベンガジでは一部の兵士が政府軍に反旗を翻して戦ったほか、軍将校らが兵士に反政府運動への参加を促し、軍にトリポリへの行進を求めた。 身内からもカダフィ大佐を見限る動きが進み、カダフィ大佐の長女や五男の妻など一族が航空機で海外逃亡を試みたものの逃亡先の空港で着陸を拒否されるなどのケースが相次いだほか、カダフィ大佐のいとこにあたるアフメド・カダフ・アルダムがエジプトに亡命した。
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