香港の中国化とは? わかりやすく解説

香港の中国化

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/31 10:36 UTC 版)

香港の中国化(ホンコンの ちゅうごくか)とは、香港が政治、経済、文化、言語などあらゆる側面にて中国の内地に近づいている現象を指す[1]。中国語では港中矛盾ともいわれる。

1997年に香港がイギリスから中国に返還されたことにより、一国二制度に基づいて香港では外交と防衛以外の高度な自治が認められたが、以後中国政府の干渉が強まり香港の中国化が進行しているとされる[2]。香港独立派の団体香港民族党陳浩天中国語版は返還後の香港が北京政府に支配される様子を「中国の植民地」と表現した[3][4]

経済面

1997年には、中国の名目GDPは香港の5倍強であった。だが、中国の経済成長とともにその関係性は逆転し、2015年の中国のGDPは香港の35倍となった[5]

ハリウッドロードやネイザンロードも大陸客相手の「周大福」や「周生生」などの貴金属店、または「莎莎」や「卓悦」などのドラッグストア、あるいは大陸資本の飲食店になった[1]

法律面

立法会では、2016年「本土派」の議員が当選後に失職させられた[6]香港民族党などの香港独立を主張する政党は売国奴であると見做され選挙に出られなかった。

香港に入る中国の高速鉄道は香港の区間であっても中国の法律が適用されることに決まった[7]

文化面

返還後には香港は中国から1日150人の新移民が入っており、郊外の新興住宅地では、大陸出身者が大型マンションにまとまって住んでおり、一大中国人村を築き上げている[8]

香港では、母語である広東語普通話繁体字簡体字への置き換えが進みつつあり、一部反対する運動も起きている[9]

関連項目

出典


香港の中国化

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 07:02 UTC 版)

香港民族主義」の記事における「香港の中国化」の解説

2012年初頭D&G香港人撮影禁止問題中国語版)や孔慶東香港人侮辱事件などで香港中国大陸対立激化すると、ネチズンたちが一斉に資金集め中国本土の非永住妊婦香港来て出産することに反対する新聞広告掲載した広告では中国人永住妊婦を「イナゴ」に例え香港象徴とされる獅子山バッタ乗っているというイメージ用いて香港中国人永住妊婦というイナゴはびこっていると訴えていた(蝗虫論)。 香港から中国大陸への様々な手段による物資輸送 (特に深圳との国境までの輸送) は、香港各地の人々日常生活様々な迷惑をもたらし社会問題引き起こしてきた。2012年2013年には並行取引業者問題が特に深刻な上水で、この問題対す最初抗議運動ある光上水駅中国語版行動が行われた。 しかしその後問題解決するどころかますます悪化し2015年には並行取引業者問題元朗屯門ニュータウンにまで拡大し光復屯門中国語版)、捍衛沙田中国語版)、光復元朗中国語版)、遊覽上水屯門中国語版)など一連の抗議活動勃発する事態となった2015年一連の貨客問題では、抗議者がショッピングモール集まり中国大陸からの買い物客に「支那人大陸帰れ」といい、「中国人中国帰れと書かれたプラカード掲げられたほか、イギリス時代香港旗を振る人も現れた。 警察唐辛子スプレー使い多くの人を逮捕した。この事件は、中国香港メディアで広く報道され、これ以降中国新浪微博ブログでは、一部中国大陸ネット民香港に対して反感を持つようになった蘋果日報は、2012年孔慶東香港人侮辱事件などの影響加え梁振英香港行政長官就任し香港大陸統合政策の実施推進することを提案したことが、香港中国の関係をさらに悪化させ、対立深めた報じている。また、主権移譲後の香港政府様々な政策・施策明らかに中央政府偏っていることや、香港収容力無視して観光客移民導入しすぎていること(廣深港高速鐵路香港段(中国語版)の建設など)も、香港中国対立悪化させる要因となっている。

※この「香港の中国化」の解説は、「香港民族主義」の解説の一部です。
「香港の中国化」を含む「香港民族主義」の記事については、「香港民族主義」の概要を参照ください。

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