食事の方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/01 08:47 UTC 版)
バスクの料理と食材に加え、この地域には食事の準備と食事を分かち合う方法に関してユニークな特徴がある。 シードル・ハウス (Sagardotegiak) は、ドノスティアの周囲の丘陵地帯、特にアスティガラガ付近の名物である。これはふつう巨大なシードル(りんご酒)の樽を置いた、田舎風の大きなレストランである。ほとんどいつも塩タラのオムレツ、直火で焼かれたティーボーンステーキ、およびクルミとマルメロペーストを添えた雌羊の乳のチーズのような田舎風メニューが置いてあり、りんご酒を高い場所からまっすぐグラスに注いで供する。シードル・ハウスは年内のうち数カ月のみ開かれている。 チキテオ (txikiteo) とはバルのタパス(前菜)のはしごをすることで、スペイン中でみられる習慣であるものの、何百人もの人々が古い町の通りをクロケット、トルティージャ、スライスしてあぶったパン、または魚介類を専門とするバルからバルへと渡り歩くドノスティアのチキテオはその最たるものであるが、パンプローナやビルバオでも盛んである。 人が集まって一緒に料理と食事をする共同のチョコ (Txoko、「隅」の意) は食道楽の会で、伝統的に男性だけの組織である。史上初のチョコは1870年にドノスティアで組織され、大都会のチョコは大規模で厳格に組織されることが多いが、小さい町や郊外では、しばしば会場、食料や経費を友人たちで共有する小さな集まりとなる。バスク地方のこのユニークな習慣のおかげで、男たちは伝統的に恐れられる女家長 (etxekoandreak) から離れて料理に参加し、ともに時間を過ごすことができるようになった。近年、いくつかのクラブでは女性も許容されるようになった。
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