顎口虫の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/28 06:06 UTC 版)
顎口虫属 Gnathostoma 日本顎口虫 Gnathostoma nipponicum一般にイヌ、ネコ、ブタ、イタチの胃壁や食道壁に寄生。ウグイなどのコイ科魚類、ナマズ、ドジョウ、カムルチー(ライギョ)、ブラックバス、ヘビの生食により発症した例がある。 有棘顎口虫 Gnathostoma spinigerumイヌ、ネコ等の胃壁に寄生。戦後淡水魚(ソウギョ、カムルチー等)の生食により国内でこの種による症状が流行した。中国料理では魚の生食はあまり行われないが広東省や福建省の一部地域ではソウギョなどを生食したり、切り身を熱い粥に入れてやや加熱して食べたりする習慣があるので中国や台湾等においても注意が必要である。 剛棘顎口虫 Gnathostoma hispidum東南アジア産のブタの胃壁に寄生。豚肉の生食やドジョウの踊り食いで発症した例が多い。 ドロレス顎口虫 Gnathostoma doloresiブタ、イノシシの胃壁に寄生。ヘビの生食による発症の例がある。マムシの生食による症例:1992年56歳の男性が、マムシ生食5日後原因不明の下腹部の腹痛と嘔吐症状により入院、検査で腹腔内出血を認め結腸と小腸を外科手術により切除、切除部位からは寄生虫を発見できなかったが、手術の数日後に前胸部と下腹部に寄生虫爬行疹を認め、爬行疹先端部の水疱から生きたままのドロレス顎口虫の幼虫を摘出した。
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