顎板
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 20:28 UTC 版)
「カラストンビ」も参照 顎板(がくばん、beak, jaw plate)は口球中に見られるクチクラ質(キチン質)の嘴状物 (rostrum)である。通称「カラストンビ」と呼ばれる。上下1対あり、下側の方が強く突出する。上顎板(じょうがくばん、upper jaw plate)は細身でカーブが緩いためカラスに、下顎板(かがくばん、lower jaw plate)は強く曲がり、猛禽類の嘴のようなのでトンビに喩えられる。歯舌前端に対面する口腔の背面に位置し、食物を嚙み切るとともに上顎部が歯舌で傷つくのを防いでいる。捕食者であるクジラや鳥に飲み込まれてもイカの体で最後まで消化されないのは顎板のみであり、食性研究者は捕食者の胃内に残された顎板を手がかりに、その捕食者はどのような頭足類を餌としているかを追求する。
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