韓国軍の防衛計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/30 04:21 UTC 版)
「国境会戦 (朝鮮戦争)」の記事における「韓国軍の防衛計画」の解説
一方の韓国軍は、人民軍の主攻は鉄原 - 議政府 - ソウルに指向されるとの判断のもと、軍を前方防御部隊と予備隊、後方警戒部隊の3つの梯隊に分け、前方防御地帯においては3本の陣地線を構築して段階的な防御作戦を展開し、特に議政府地区において重点を形成する計画であった。これらの陣地線に拠って、防御作戦は以下の3つの段階によって実施される計画であった。 初期作戦: 38度線南側に沿った警戒陣地(A線)における防御と遅滞戦闘。主抵抗線前面の橋梁・道路を破壊し、主抵抗線での態勢を整頓する時間を確保する。 第二期作戦: 臨津江南岸~春川~注文津北側の主抵抗線(B線)における戦闘。火力の集中発揮および逆襲によって、極めて強力な戦闘を実施する。陣前において敵を撃滅することを目的とし、陣地への進入を許した場合にも極力この線で膠着させる。戦闘指導に困難を来した場合には、遅滞戦闘を実施しつつ、逐次予備陣地に移動する。 第三期作戦: 最後方の抵抗線での戦闘。予備陣地線において、全軍をもって敵戦力を粉砕し、同陣地を固守する。 また、3個梯隊のうち、後方警戒部隊は本来警察や青年防衛隊、海空軍が主力となる計画であったが、実際には開戦前日(24日)の時点で、全61個大隊のうち25個大隊はゲリラ討伐のために南部に分散配置されていた。また、11個大隊が38度線国境付近の前方防御陣地に、残る25個大隊が第一線師団の予備としてソウル~原州~三陟の地域に駐屯していた。これらの各梯隊の編成と任務・防御計画は以下のようなものであった。
※この「韓国軍の防衛計画」の解説は、「国境会戦 (朝鮮戦争)」の解説の一部です。
「韓国軍の防衛計画」を含む「国境会戦 (朝鮮戦争)」の記事については、「国境会戦 (朝鮮戦争)」の概要を参照ください。
- 韓国軍の防衛計画のページへのリンク