静岡県の「のぞみ」通過をめぐる問題
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「のぞみ (列車)」の記事における「静岡県の「のぞみ」通過をめぐる問題」の解説
1992年の運行開始から現在まで、事故や災害などの非常時 は別として、「のぞみ」は静岡県内の駅には客扱いでは停車していない。 静岡県庁は「のぞみ通過」に不快感を示しており、2002年(平成14年)12月9日に静岡県知事石川嘉延は、静岡県議会の本会議で「県内素通りの『のぞみ号』に対して通行税を取る」と発言した。 この発言を受けて、2002年12月27日に同県交通政策室の幹部が「臨時列車を除いた東海道新幹線の停車本数は、静岡駅で101本、浜松駅で81本であり、東北新幹線は宇都宮駅で106本、郡山駅で94本、山陽新幹線は岡山駅で229本、広島駅で199本、姫路駅で127本であり、人口60万人(2002年当時)の浜松市なのに、(同市と比較して約6割の人口である)人口34万人の郡山市より本数が少ない」と発言したのに対し、JR東海は「東海道・東北・山陽の各新幹線は列車1本の乗車人員が違うし、路線の性格も異なる。それらの事情を全く無視した乱暴な議論だ」と反論した。 2001年10月のダイヤ改正では、東京 - 新大阪間の「ひかり」を1時間に1本「のぞみ」に変更したのに伴い、繁忙期に運行されていた東京 - 新大阪・博多間の臨時「ひかり」が静岡駅に停車し、当該「のぞみ」の通過待ちを行うことになった。2003年10月のダイヤ改正では、従来運行されていた東京発名古屋行き最終の「のぞみ」(途中ノンストップ、平日のみ運行)を品川駅・浜松駅・豊橋駅の各駅に停車する「ひかり」に格下げすることで、浜松駅及び愛知県の豊橋駅への最終列車繰り下げも兼ねた措置を行った。この改正では三島駅・浜松駅の「ひかり」の停車本数は増えたものの、静岡駅の定期列車の停車本数は現状維持のままで、繁忙期に運行されていた前述の臨時「ひかり」は「のぞみ」に変更されることにより再び静岡駅を通過することとなり、2001年9月以前の水準に戻った。 さらに2008年3月のダイヤ改正では「ひかり」の1本を新横浜駅・静岡駅にも停車させることとしたほか、朝6時台に静岡駅に停車し、N700系車両を使用することで東海道区間を日中の「のぞみ」と同等のスピードで走破する新横浜始発広島行きの早朝「ひかり」393号(現在の533号)を新設、途中駅での「ひかり」「こだま」と「のぞみ」の乗り継ぎ時間を短縮するなど、輸送改善の動きが見られる。 早朝列車の増発に関しては、2020年3月14日の改正で、三島発6時15分(25分から繰り上げ)に「こだま」を設定している。
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