青大将色とその先行試験色
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 02:09 UTC 版)
「国鉄EF58形電気機関車」の記事における「青大将色とその先行試験色」の解説
後述の東海道本線全線電化、および青大将色採用に先立ち、1954年から4・16・18・31号機を用いて塗色試験が行われていた。これらは4両とも初期型(車体載せ替え機)ゆえ当時は主電動機の出力が低かったためか、試験終了後はぶどう色2号に戻された。このうち濃淡緑色の上下2トーンに彩色された4号機は当時のフランス国鉄 (SNCF) の電気機関車の塗色を模したものと言われ、また東海道本線全線電化時の記念切手にも同車が描かれている。 1956年の東海道本線全線電化に際し、特急「つばめ」・「はと」牽引機用として実際に採用されたのは車体が淡緑色(淡緑5号)に下部黄色(黄1号)・台車等の下回りは暗緑色(緑3号)というもので、東京機関区および宮原機関区所属の計25両にこの塗装が施された。これも当時としては斬新であり、同系の淡緑色単色(屋根部銀色)とされた客車ともども「青大将」と呼ばれた。 「青大将」塗装対象車 37・38・41・44 - 47・49・52・55・57 - 59・63・64・66・68・70・86・89・90・95・99・100・140 1960年に、「つばめ」・「はと」の2列車が151系電車に置き換えられた後は、順次元のぶどう色2号に戻された。ちなみに青大将色と、ほぼ入れ替わりに登場した寝台特急牽引機塗色(下記)の双方が施工された車両はない。 93号機は廃車後に大宮総合車両センターに保存されたのち同所にて青大将色に塗装され、一時期体験運転等のイベントに使用されたが、現役時代に同塗色で使用されたことはない。 このほか、1957年には列車無線の試験が「つばめ」・「はと」で行われ、対象となった44・49・52・68・70・86・89には運転室屋上にT字型の無線アンテナが取り付けられた。アンテナや機器はその後ぶどう色への塗色変更までに撤去されている。
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