露砲塔とは? わかりやすく解説

露砲塔

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/21 08:28 UTC 版)

バーベット」の記事における「露砲塔」の解説

露砲塔とは、火砲基部装填機構旋回俯仰機構)より上がバーベットからむき出しとなる形式を指す。水平方向からの砲撃受けた際に火砲基部のみがバーベットによる装甲守られる現在の砲塔形式とは違い、完全な砲塔はなっていない。19世紀後期装甲艦などに見られた。弾薬装填は砲を最大仰角にしてから行った。 この時代艦砲は現在と異なり直接照準弾道撃ち合ったので、防御も砲員を守るため砲部の基部のみとし、水平方向以外からの脅威考えられていなかった。基部から上は吹き晒しの露天式、もしくは命中弾の断片スプリンター〈英:splinter〉)に対す防御ができる程度装甲でできたお椀状の屋根フード)をつけた。 しかし、次第スプリンター脅威が増すとともに大砲射程伸びて砲弾落下角度大きくなり、砲の上部の防御必須となり、本格的な砲塔移行した。但し対空砲両用砲などでは、かなり後年まで使われた。 露砲塔を主兵装とする軍艦は、バーベット艦、あるいは露砲塔艦とも呼んだフランス海軍装甲艦「ル・ルドゥタブル」やイギリス海軍前弩級戦艦ロイヤル・サブリン級」などは露天式だった。清国海軍の「定遠型」やイタリア海軍の「デュイリオ級」はフード付きだった。 似た砲塔形式として隠顕砲塔がある。これは装填時にはバーベット内部に砲が隠れ射撃時のみ砲を持ち上げ形式砲塔で露砲塔とは区別されている。重量がかさむ形式のため船舶での採用例はほとんどなく要塞砲架によく見られる形式でもある。

※この「露砲塔」の解説は、「バーベット」の解説の一部です。
「露砲塔」を含む「バーベット」の記事については、「バーベット」の概要を参照ください。

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