電波型式としての電信
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/28 03:46 UTC 版)
モールス符号を用いた通信は現在では全無線局共通非常呼出(4630 kHz)、衛星非常用位置指示無線標識、アマチュア無線、標準電波(日本を除く)、電波伝搬試験用、潮流情報、新聞事業用無線、防災行政用無線、船舶無線、漁業無線、ラジオブイ、気象放送、気象庁気象用短波帯固定回線、海上無線標識局、航空無線標識局、無指向性無線標識施設、コンパスロケータ、ILS、海上保安庁、警察庁警察用短波帯固定回線、国際刑事警察機構、自衛隊、アメリカ海軍、アメリカ沿岸警備隊などで使用されるだけとなった。 電波形式としての「電信(無線電信)」の種類は国際電気通信連合(ITU)に下記の種類で規定されている。 A1A : 電波(CW)を断続し、モールス符号を送信する通信。非常に低速度であるため占有周波数帯域幅が非常に狭く(帯域幅500Hz)、したがって雑音・雑音電圧の影響が少ない。従ってSN比が高く、僅かでも電波の存在が確認できれば通信可能なため、たとえば低出力空中線電力での長距離通信・高出力(1kW)の空中線電力を使用した月面反射通信も聴取可能である。受信は、近接する周波数の信号を混合してビートを発生させる(ヘテロダイン)などして可聴化しておこなう。 A2A : AM(DSB-WC)、トーン信号(可聴音)を使用してモールス符号を送信。 F2A : FM、トーン信号を使用してモールス符号を送信。 F1B、A2B、F2B : テレタイプ端末を用いた機械電信(印刷電信)。 詳細は「モールス符号#有線と無線の通信方法」および「アマチュア無線#符号による通信」を参照 なお、アマチュア無線技士のモールス通信能力を非義務化した、2003年の世界無線通信会議の決定に伴い、資格審査の際に電信の送受信実技試験を廃止する動きが各国で出ている。 詳細は「アマチュア無線技士#電気通信術の能力」および「電気通信術#その他」を参照
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