雨華時代2 晩年 大和絵への関心
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「酒井抱一」の記事における「雨華時代2 晩年 大和絵への関心」の解説
作品名技法形状・員数所有者年代落款・印章備考集外三十六歌仙 絹本淡彩 1帖36図 姫路市立美術館 十二か月花鳥図 絹本著色 12幅 宮内庁三の丸尚蔵館 1823年(文政6年) 十二か月花鳥図は、抱一晩年に複数制作された代表作。三の丸尚蔵館本には文政6年(1823年)の年紀があり、基準作として重要。出光や香雪本以外は掛軸12幅のセットだが、製作当初は全て絹本著色の六曲一双屏風に貼られていたと推定され、元は一具だったものが複数の所蔵先に分蔵されている例もある。「十二か月花鳥図」は藤原定家が「詠花鳥倭歌 各十二首」として各月を象徴する植物と鳥を選び和歌に詠んだ趣向(『拾遺愚草』収録)を、後世組み合わせて画題としたもの。江戸初期から狩野派や住吉派で描かれ、尾形乾山の作品にも見られる。抱一もこうした先行作に触発されたと思われるが、新たなモチーフに入れ替えたり対角線や曲線を多用するなどの工夫を凝らし、余白を生かした動きに富む花鳥図を生み出した。中には弟子の代作と見られる構図に纏まりのない作や緊張感のない緩んだ筆致も見られるけれども、伸びやかな描線や的確な写実など、抱一が最後に達した画境を示している。 十二か月花鳥図 絹本著色 12幅 畠山記念館 十二か月花鳥図 絹本著色 六曲一双押絵貼 出光美術館 十二か月花鳥図 絹本著色 六曲一双押絵貼 香雪美術館 十二か月花鳥図 絹本著色 12幅 心遠館 十二か月花鳥図 絹本著色 12幅 ファインバーグ・コレクション
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