難民申請
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「2015年欧州難民危機」の記事における「難民申請」の解説
ユーロスタットによれば、欧州連合加盟国は2014年に626,715件の難民申請を受け付けた。これは、672,000件を記録した1992年以降で最大となる。これら申請者の出身国はそのうちのおよそ半分をシリア(20%)、アフガニスタン(7%)、コソボ(6%)、エリトリア(6%)、セルビア(5%)の5カ国が占める。 2014年の申請のうちで160,000件以上が1回目の審査で認定を受け、保護状態(protection status)に置かれた。23,000件は2度目の審査で規定を通過し、難民認定を受けている。審査通過率は1回目が45パーセント、2回目が18パーセントとなっている。認定を受けたもののうちの半数以上をシリア(68,000名、37%)、エリトリア(14,600名、8%)、アフガニスタン(14,100名、8%)出身者が占める。 ドイツ、スウェーデン、イタリア、フランスの4カ国が2014年にEUの受け取った申請全体の3分の2を占め、同様にこの4カ国が全体の3分の2の認定を出している。国民一人当たりの申請数を見るとスウェーデン、ハンガリー、オーストリアが上位を占める。それぞれ国民1000人当たりスウェーデンが8.4人、ハンガリーが4.3人、オーストリアが3.2人の難民申請を受け取ったことになる。 2015年の最初の3か月のEU全体の受け取った難民申請の総数は184,000件であった。これは、前年の同じ時期と比べて86パーセント増加しているが、2014年の最後の3か月と比べると増加率は安定している。申請者の主な出身国はコソボ(48,875件)、シリア(29,100件)、アフガニスタン(12,910件)である。続く四半期には213,200件の申請を受けている。前の四半期からの増加率は15パーセントとなる。申請の38パーセントをドイツが受けとり、ハンガリー(15%)、オーストリア(8%)が続く。難民申請者のうちの半数以上をシリア(21%)、アフガニスタン(13%)、アルバニア(8%)、イラク(6%)、コソボ(5%)がしめる。2015年8月、ドイツ政府はこの年の終わりまでに800,000件の難民申請を受け取ることになるだろうという予測を発表した。この数字は2014年のEU全体での数を上回る。2015年1月以降7月までにドイツは44,417件のシリア出身者からの申請を受け付け、シリア出身者がドイツの難民における最大グループとなった。一方で申請の40パーセントはバルカン半島出身者から出されており、これらのうちのほとんどは拒絶されるものと考えられる。
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