開聞岳(鹿児島県)
924m 北緯31度10分48秒 東経130度31分42秒 (世界測地系)
概 要
玄武岩(SiO2 51~ 52% )の成層火山の頂部に安山岩(SiO2 54~ 57% )の溶岩ドームが噴出。 遠望すると、両者が連続して単純な成層火山のようにみえるため、薩摩富士とも称される。 活動は約4000 年前にはじまり、最後の溶岩ドームの生成は9 世紀。
最近1万年間の火山活動
開聞岳は、約4000 年前に噴火を始めた。初期の活動は、浅海域での水蒸気マグマ噴火 であった。約2500 年前には溶岩を流出し、現在とほぼ同じ規模の山体が完成していたもの と推定されている。約2000 年前と1500 年前の活動では噴出量が多く、成層火山体の形成 に大きく寄与した。その後、歴史に残る885 年の噴火活動で山頂火口内に、溶岩ドームが 形成された(藤野・小林,1997)。
記録に残る火山活動
- 860(貞観2)年 異常?
- 866(貞観8)年5 月 異常?
- 874(貞観16)年3 月29 日 大噴火: 爆発音、降灰砂。
- 882(元慶6)年 異常?
- 884(元慶8)年 爆発音?
- 885(仁和元)年8 月29 日 大噴火: 降砂石。
- 1967(昭和42)年8 月5~ 8 日 地震群発。
- 2000(平成12)年12 月12 日~ 12 月下旬 噴気
- 山頂の東側2 ケ所と西側2 ケ所の岩穴から 噴気が上がる。12 月13 日には、噴気は薄い白色、無臭で、噴気の高さは最も高いと ころで3m、噴気温度は14℃ 。12 月21 日には白色・無臭の噴気が2~ 3m 上がり、噴 気温度は12℃ 、SO2 とH2S は検出されず、CO2 は0.03% 。
<日本活火山総覧(第3版)(気象庁編、2005)および最近の観測成果による。>
開聞岳と同じ種類の言葉
固有名詞の分類
Weblioに収録されているすべての辞書から開聞岳を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
全ての辞書から開聞岳を検索
- 開聞岳のページへのリンク