銀の象徴的意味
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 22:55 UTC 版)
銀は、美しい白い光沢を放つことから、占星術や錬金術などの神秘主義哲学では月と関連づけられ、銀は男性を、金は女性を意味していた。ある時を境に位置が逆転し、銀は月や女性原理などを象徴する物となり、一方、金は太陽や男性原理などを象徴する物となった。その色合いから、金を太陽と、そして銀を月と結びつけることはかなり世界的に広くみられる傾向であり、マヤ文明においても銀は月と結びつけられていた。また銀の聖性をもとに、西洋の物語においては狼男や吸血鬼といった邪悪なものを撃退するガジェットとして銀の弾丸がよく登場する。 また、各種競技、コンクール等で、2位の場合に送られるメダル等に使われていることから、二位という象徴的意味、諺で「雄弁は銀、沈黙は金」と、金に比べて、一段劣ることの象徴にもなっている。 英語の慣用句として、「been born with a silver spoon in their mouth(銀のスプーンを咥えて生まれた)」という表現がある。これは、1719年に英語訳された『ドン・キホーテ』に見られ、裕福な家庭に生まれた事を意味している。18世紀のヨーロッパでは、職人や農民が常に持ち歩き、農奴や奴隷と間違われたときに見せる階級証明の道具として利用された。表現として、金のスプーンを使用する例も見られ、またスペイン語やポルトガル語で、銀のスプーンを咥えて生まれたと同等の慣用句として「金のゆりかごで生まれた」という言い回しがある。
※この「銀の象徴的意味」の解説は、「銀」の解説の一部です。
「銀の象徴的意味」を含む「銀」の記事については、「銀」の概要を参照ください。
- 銀の象徴的意味のページへのリンク