鉄道車両のサスペンション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 05:44 UTC 版)
「サスペンション」の記事における「鉄道車両のサスペンション」の解説
詳細は「鉄道車両の台車史」および「鉄道車両の台車」を参照 鉄道車両でも軌条(レール)への追従性、車両の安定性、乗り心地や静粛性の向上を目的としてサスペンションが組み込まれているが、自動車とは異なり、舵取り装置が不要で、前後どちらの向きにも同じ速度で運転されることから、自動車とは構造が異なる。ゴムタイヤ方式や超低床電車などを除くと、左右の車輪は車軸と一体の輪軸を採用していて、各軸の軸受けに懸架装置がないと軌道の狂いに対応できず、速度を上げた場合や輪重の不均等が起こった際には脱線につながる。トロッコなどで懸架装置の無いものが見られるが、この場合は左右輪が独立して回転できるようにして車輪がレールへ乗り上げることを防いでいる。 鉄道の黎明期には機関車以外の客車や貨車は二軸車であり、車軸の支持方式は台枠に固定された軸箱守(ペデスタル)を位置決めに用い、緩衝に重ね板ばねを用いていた。これは現在でも二軸貨車などに用いられている。その後、車両の大型化と高速化が進むと固定車軸では対応できなくなり、ボギー台車が生まれた。レールに対する車輪の追従性は軸箱を支持する軸ばねが担い、乗り心地に関しては台車と車体の間に備わる枕ばねが受け持つ分業となった。新幹線では高速走行時の車両の安定化を図るため、JR西日本・500系車両にアクティブサスペンションを取り入れて、300 km/hでの運行を実現した。
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