鉄道省 大谷駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 19:30 UTC 版)
「大谷駅 (滋賀県)」の記事における「鉄道省 大谷駅」の解説
新逢坂山トンネル開業前の東海道本線(一部は現在の奈良線になっている)に存在した駅である。 京都- 大津(この大津駅は現在のびわ湖浜大津駅に近接した位置にあった)間の鉄道全通に先駆け、京都- 当駅間が開業した際に設けられた。この際のルート選定では、当時東山や逢坂山を横断するトンネルの開削技術がまだなく、また東山を直接越えると急勾配が発生してしまう(後にこのルートで開業した京阪京津線には、碓氷峠とほぼ同じ66.7パーミルの勾配が生まれた)ことから、京都から現在の奈良線のルートで稲荷駅まで南下した後、東へ稲荷山の山すそを迂回するものが採用された。 駅は逢坂山トンネルのすぐ西側、蝉丸神社の近くに設けられ、相対式ホーム2面2線となっており、中線が1本存在した。上下線間の連絡は、跨線橋によって行っていた。 明治はじめ、京都駅 - 大津駅(のちのびわ湖浜大津駅)間鉄道開業前年の1879年(明治12年)8月の京都駅 - 当駅間開業時に開設、1921年(大正10年)8月に廃止された。 駅跡は逢坂山トンネル坑口とともにしばらく残っていて、京阪京津線の電車内から見ることができたが、現在は名神高速道路の盛り土に埋まっている。なお、太平洋戦争中は旧トンネル内で航空機部品工場として使用された逸話がある[要出典]。 東側の旧トンネル入り口は現在も残っているが、そのトンネル内で京都大学防災研究所附属地震予知研究センターが地震観測所として使用(地震計を設置して観測)しているため、入り口は固く閉ざされている。なお、旧トンネル入り口付近には「鉄道記念物 旧逢坂山ずい道東口跡地」という標柱と解説を記した案内板がある。
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