遺跡・逸話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 04:51 UTC 版)
岩手県北上市 - 和賀町竪川目に墓所がある。付近が出生地あるいは没地と伝えられ、ここが和泉式部伝説の北限とされる。早世した小式部を哀れんだ隣人が五輪塔を建てたという伝説に準えて明治2年に奉建された五輪塔などがある。 福島県石川郡石川町 - この地方を治めた豪族、安田兵衛国康の一子「玉世姫」(たまよひめ)が和泉式部であると言い伝えが残る。式部が産湯を浴びた湧水を小和清水(こわしみず)、13でこの地を離れた式部との別れを悲しんだ飼猫「そめ」が啼きながら浸かり病を治したといわれる霊泉が猫啼温泉として現存する。 岐阜県可児郡御嵩町 - 旧中山道の途中に和泉式部の廟所と言われる石碑が存在する。同地に伝わる伝承によると晩年は東海道を下る旅に出て、寛仁3年(1019年)にここで病を得て歿したとされている。碑には「一人さへ 渡れば沈む 浮橋に あとなる人は しばしとどまれ」という一首が刻まれている。 愛知県豊川市小坂井町平口 - 報恩寺境内に和泉式部の墓との伝承がある和泉式部供養塔がある。 三重県四日市市曽井町 - 「和泉式部化粧の水」があり、和泉式部がここで顔を洗ったら顔のあざが消えたと言われている。 大阪府堺市西区平岡町 - 居宅跡である「和泉式部宮」がある。 大阪府岸和田市 - 阪和線下松駅周辺の大阪府道30号大阪和泉泉南線沿いには和泉式部にまつわる池、塚などが存在する。 兵庫県伊丹市に和泉式部の墓所がある。 京都府京都市右京区太秦 - 太秦和泉式部町という地名がある。 京都府亀岡市 - 称名寺に和泉式部の墓所があると伝えられる。 山口県山陽小野田市 - 和泉式部の墓所がある。 佐賀県白石町/嬉野市 - 白石町の福泉禅寺で生誕し、嬉野市の大黒丸夫婦に育てられたとされる言い伝えがある。寺には故郷を偲んで詠んだとされる和歌の掛け軸が伝わっており、境内には歌碑と供養塔が建立されている。 長野県温泉寺 (諏訪市) 和泉式部の墓がある。下諏訪宿が、和泉式部の出身地という説がある。 しかしこれらの逸話や墓所と伝わるものは全国各地に存在するが、いずれも伝承の域を出ないものも多い。柳田國男は、このような伝承が各地に存在する理由を「これは式部の伝説を語り物にして歩く京都誓願寺に所属する女性たちが、中世に諸国をくまなくめぐったからである」と述べている。
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