道場設置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/19 18:52 UTC 版)
無生野大念佛は、旧暦1月16日と新暦8月16日の、1年に2回執り行われる。以前は無生野地区を上下に分けた2つの地区から、年毎に選出されたトウヤク(当役、旧暦1月担当)、アイトウヤク(相当役、新暦8月担当)と呼ばれる役員個人の家で行われていたが、今日では地区住民によって構成される無生野大念佛保存会が中心となり、1990年(平成2年)3月に地区の公民館として完成した無生野集会所において行われている。 大念仏施行に先立ち、会場にはドウジョウ(道場)と呼ばれる1段高い場所に、二間四方の区画が設けられる。ここは大念仏を執り行う神聖な場と見做されており、四隅に小柱(こばしら)と呼ぶ青竹(枝葉のついたもの)を立て、中央にも親柱および小柱を立てる。四隅の小柱に張り巡らされた注連縄には六本宛の御幣が下げられており、これらは全て白色で計24本、中央の1本を加えて合計25本となり二十五菩薩を表し、中央の親柱から四隅の小柱へ向け対角線に張る縄には、各七本宛ての御幣が下げられ合計28本となり二十八宿を表している。また、四隅には東方に青色、南方に赤色、西方に白色、北方に黒色、中央に黄色の御幣が下げられている。 また、道場の壁には大祖三神と称する阿弥陀如来を中心に、右に不動明王、左に十六善神の、計3枚の掛軸が掲げられ、その前に供物を並べ、祓いや清めに用いる塩や砂を盛った皿が置かれる。 施行者(演者)の資格は無生野地区在住者で、人数は約20名で行われる。各約名は、教主、鉦たたき、太鼓たたき、太鼓ふり、一本太刀ふり、二本太刀ふり、棒ふり、二本太刀太鼓たたき、ぶっぱらい太鼓たたき、ぶっぱらい太刀ふり、ぶっぱらい太鼓ふり、ぶっぱらい棒ふり、である。なお、各役はすべて白装束、白帯、素足で儀礼を行う。
※この「道場設置」の解説は、「無生野の大念仏」の解説の一部です。
「道場設置」を含む「無生野の大念仏」の記事については、「無生野の大念仏」の概要を参照ください。
- 道場設置のページへのリンク