過去の医療事故等
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 15:00 UTC 版)
「神奈川県立循環器呼吸器病センター」の記事における「過去の医療事故等」の解説
横浜市大医学部付属病院(福浦)の医療事故は、患者の取り違い事故など全国的に医療事故の問題が社会的にクローズアップされた事件であった。横浜市大医学部系列である神奈川県立循環器呼吸器病センターも、本部同様に医療事故を起こしながらその過失を認めす、死亡した遺族に訴えられ裁判となり、いずれも敗訴している。以下の2件が報道されている。 1998年6月に肝癌の悪化で死亡した当時56歳の横浜市在住の男性の遺族が、「主治医がC型肝炎ウイルスの感染を見落とし、専門医に かかるよう勧めなかったのが悪化の原因だ」として、県を相手取り約6800万円の損害賠償を求めた。横浜地裁は「男性は、95年5月には別の医師にかかるよう勧告すべき状態だった。この段階で適切な治療を受けていれば死期を伸ばせた可能性が高く、あと6年程度は就労できた」と認定し「感染を見落とす初歩的ミスがあった」として、県に約2900万円の支払いを命じた。 (2005/09/14 読売新聞) また、2007年にCT検査などを当然行われるべき検査を怠ったのが原因で急性大動脈解離で死亡した当時44歳の男性入院患者の遺族3人が約1億2300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、横浜地裁は病院側に計約7200万円の支払いを命じた。判決理由で「転院させてCT検査を受けさせるなどの検査義務を履行しなかった過失があった」と認定し、さらに「入院中に急性大動脈解離と診断して緊急手術をしていれば救命は可能で、過失と死亡との間に因果関係があった」と指摘した。この男性は胸の痛みを訴え、狭心症の疑いがあると診断されて同センターに入院した後に容体が悪化したにも関わらず、同病院の医師はCT検査などを必要な検査をしなかったために男性は死亡した。病理解剖の結果、死因は急性大動脈解離による心原性ショックだった。(2012/01/20 共同通信社)
※この「過去の医療事故等」の解説は、「神奈川県立循環器呼吸器病センター」の解説の一部です。
「過去の医療事故等」を含む「神奈川県立循環器呼吸器病センター」の記事については、「神奈川県立循環器呼吸器病センター」の概要を参照ください。
- 過去の医療事故等のページへのリンク