通時的ダイグラフィア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 05:37 UTC 版)
「ダイグラフィア」の記事における「通時的ダイグラフィア」の解説
通時的ダイグラフィアはある言語が使用する文字体系を替えることを指し、言語変化によって連続的に、もしくは言語改革によって急激に起こり得る。突然に文字を替えた例としてトルコ語があり、わずか1年で書記体系をアラビア文字 (ペルシア文字) からラテン文字に変更している。また徐々に文字が置き換わった例として朝鮮語表記の漢字からハングルへの移行プロセスは (議論はあるものの) およそ5世紀にまたがっている。 通時的ダイグラフィアの極まった例としてアゼルバイジャン語は歴史的に突厥文字、アラビア文字、ラテン文字、キリル文字、そしてまたラテン文字で表記されるようになっている。 文字体系を切り替えた言語の例は多くある。ルーマニア語は1860年代にキリル文字からラテン文字に移行し、ベトナム語はチュノムと呼ばれる漢字表記の代わりにラテン文字による表記を使用するようになった。トルコ語、スワヒリ語、ソマリ語、マレー語 (部分的) はアラビア文字からラテン文字表記に切り替わっている。またかつてのソビエト連邦に属していた言語の多くはソビエト連邦の崩壊以後キリル文字を廃止しており、モルドヴァ語、アゼルバイジャン語、トルクメン語、ウズベク語は全てラテン文字表記に移行している。
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